前回のおさらい

前回は、Exadataの要件定義と基本設計の説明をしました。
少しイメージがつきましたでしょうか?

———————————————— 1/3(前回の記事)
■要件定義(お客様/ベンダー作業)
■基本設計(お客様/ベンダー作業)
———————————————— 2/3(今回の記事)
■詳細設計(お客様/ベンダー作業)
———————————————— 3/3
■搬入(Oracle社作業)
■初期構築(Oracle社作業)
■構築(お客様/ベンダー作業)

今回は、詳細設計に関して説明していきます。
それでは本編へ!

詳細設計(お客様/ベンダー作業)

Exadata機能設計

Exadataの機能で、使用するもの/使用しないものを設計に反映します。
構築する際は、機能を使用する場合でも、デフォルトで有効になっているものが多く、明示的に設定できない機能も多いです。

リンク先は、Exadata機能一覧です。
設計の際のご参考としてご活用ください。

Oracle Exadata Database Machineの新機能
Oracle Exadata Storage Server Softwareの主な機能

DB設計

通常のDB設計に加え、Exadataを使用する際の最適なパフォーマンスを発揮するためのExadata用の設計が必要です。
詳細は、MyOracleSupport (以降MOS)の、ベストプラクティスと呼ばれるナレッジにASMやDBに関する推奨パラメータの記載があります。

バージョンによって推奨パラメータや設定値が異なるため、よくご確認下さい。

ストレージ設計

ストレージ設計時の参照としてExadataにおけるストレージ関連図と用語を簡単に説明します。

ストレージ関連図
※Exadataマニュアルより抜粋

以下はOracle社にて初期構築されるHigh Capacityのディスク構成例です。
Extreme Flashの場合は搭載されるディスクの本数及び容量が異なります。

ExadataX6まで

ExadataX7以降
X7以降(Oracle Exadata System Softwareリリース18.1.0.0.0/Oracle Exadata Database Machine X7-2またはX7-8)では、DBFS_DGとOS領域として使用していたスロット0と1の2つのディスクが無くなり、内蔵の M.2 SATA SSDに変更になりました。

マニュアルにも記載がございますので、ご参照ください。
A.1.9.3 ストレージ・サーバーのシステム・パーティションの新しい構成

celldisk Exadataが認識することが出来るLUNエリアです。
griddisk Cellディスク内でASMディスクグループを構成する際の単位で、各Gridディスクを横串で同サイズにて構成します。

図にもある通り、DBFS_DGディスクグループでは、Cellディスクの最初の2つのディスクはOS領域として確保されているため3番目以降のCellディスクで構成されます。

diskgroup CellディスクのGridディスク同士で構成される単位です。

Exadataのストレージでは、ディスクの内周に存在するディスクグループほどアクセス速度が遅く、ディスクの外周に存在するディスクグループほどアクセス速度が速くなります。

ただ、あくまでも理論ですので、実際のアクセス速度は、お客様にてご確認頂く必要があります。

また、Gridディスクを全量割り当てない状態で、後からディスクグループの領域を拡張する方式をとる場合、ディスクグループエリアの場所によっては速度のバラつきが発生する事も考えられます。

監視設計

Oracle Enterprise Manager(以降OEM)を使用する場合、OEM上でExadataの各コンポーネント監視を行うために、各コンポーネント毎の監視メトリック設計をおこないます。

次回予告

新しいキーワードがたくさん出てきましたが、いかがでしょうか?
ここまでで2/3は終わりです。

———————————————— 1/3
■要件定義(お客様/ベンダー作業)
■基本設計(お客様/ベンダー作業)
———————————————— 2/3(今回の記事)
■詳細設計(お客様/ベンダー作業)
———————————————— 3/3
■搬入(Oracle社作業)
■初期構築(Oracle社作業)
■構築(お客様/ベンダー作業)

次回は3/3を記載していきます。
お楽しみに。