はじめに

みなさん、こんにちは
Oracle Exadataカテゴリの記事を執筆している技術者です。
直近はExadata Cloud Infrastructure X9Mについて や、Oracle Cloud系資格4冠達成しました!に登場しました

先日、Oracle社から23cの無償版がリリースされました。
正式版については、製品リリースのドキュメント(DocID 742060.1)を確認する限りではまだのようですので、一部機能を開発者向けに無償版という形でリリースされたようです。

現状、3つのタイプのインストールイメージが提供されています。

  • Container Image (docker pull container-registry.oracle.com/database/free)
  • VirtualBox VM
  • Linux RPM file

今回はインストールが一番簡単だと思われるVirtualBox VMのイメージをインストールしてみました。

環境構築

まず、VirtualBox VM のイメージをダウンロードします。

ダウンロード先
https://www.oracle.com/database/technologies/databaseappdev-vm.html

Container ImageとLinux RPM fileについても、以下のサイト(Downloadの箇所)にリンクがありますので、興味のある方はご参照ください。
https://blogs.oracle.com/database/post/oracle-database-23c-free

なお、ダウンロードしたovaファイルサイズが6.51 GBあり、インポート後のVMのサイズが約20GBありましたのである程度のディスク容量を確保しておく必要があります

準備ができましたら、構築を開始します。

VirtualBoxを起動し、[ファイル]⇒[仮想アプライアンスのインポート]の順に押下します。

[インポートする仮想アプライアンスのファイルを選択]を押下します。

ダウンロードしたファイルを選択します。

ファイルが選択されたことを確認して、[次へ]を押下します。

サマリ画面が表示されるので、[インポート]を押下します。

ソフトウェア使用許諾契約に同意します。

インポートが開始されるので待ちます(約10分程度でしたが、環境により異なります)。

インポートが完了したので、VMを起動します。

Linux起動画面で、[Oracle Linux Server (4.18.0-425.13.1.el8_7.x86-64) 8.7]を選択して、Enterを押下します。

※一番上のデフォルトのuekを選択して押下すると、以下のように起動が途中で止まってしまったので選択しないようにします。

GUIの画面が起動し、Terminalのアイコンを押下すると、Terminal画面が起動するのですがキーボードがUS配列になっていて、筆者はJIS配列が好きなので、Teratermから接続するようにVMの設定を変更します。

なので、一旦VMを停止します。

[設定]を押下します。

ネットワーク設定の割り当てが、デフォルトで[NAT]になっているので、[ホストオンリーアダプター]に変更して、[OK]を押下します。

VMを起動します。

ホストのIPを確認します。

Teratermを起動し、IPを入力して [OK] を押下します。

[続行]を押下します。

以下を入力し、[OK] を押下します。
ユーザ名:root
パスフレーズ:oracle

Teratermで接続出来たら、環境変数を設定します。
DB名を確認:FREE

ORACLE_HOMEを確認:/opt/oracle/product/23c/dbhomeFree

データベース確認

確認した環境変数を設定し、23c DB(CDB)に接続します。

PDBの接続設定をして、接続できるかを確認します。
PDBにも接続できました。

まとめ

今回、VirtualBox VMを利用したことによって
OS/Oracleのインストールやリスナー/DB作成の必要もなく23c環境を簡単に作成することができました

ただ、機能が一部利用不可だったり、アップグレードガイド/Grid Infrastructureインストーレーションガイドのような一部ドキュメントは存在していないようで、不足している部分がまだありそうですし、正式版がリリースされるまでにしばらく時間がかかりそうです。

こちらの記事を執筆するにあたり、手探り状態であったこともあり数時間を要しましたがこの手順通りに進めれば、1時間程度で作成できると思います。

23cでは19cに比べて新機能が300以上増えているともいわれており、また19c以来のLongTermリリースバージョンであるためサポートされる期間が19c並みの長期になり、MDSの対象になればさらに延びますので今後、最も選定されるバージョンになりそうです。

どのような有益な機能があるのかを検証する際に、PCが一台あるだけで簡単に使えますので導入を検討されているようでしたら、23c Free–Developer Releaseを使用してみては如何でしょうか。

最後になりますが、当社には大変優秀なエンジニアが多数在籍しておりますので、何かご不明なことやご興味を持たれたことがございましたら、お気軽に当社までお問い合わせ下さい。

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DBひとりでできるもんを盛り上げるべく、技術チームが立ち上がり早6年。ひとりでできるもんと言いつつ、技術者が読んでプッとなるような、極めてピンポイントでマニアックな技術ネタを執筆しています!