目次
今回は
みなさん、こんにちはMaxGaugeを販売しております日本エクセムの製品担当です。
前回はMaxGauge for Oracleの機能概要として2大機能の「リアルタイムモニタ」について説明しました。
今回は2大機能のもう一つ「パフォーマンスアナライザ」について説明します。
「パフォーマンスアナライザ」はさまざまな分析機能がありますが、今回は代表的な機能を中心に紹介します。
パフォーマンスアナライザ
MaxGaugeは監視対象データベースから収集した稼働情報をMaxGaugeサーバに保存します。
パフォーマンスアナライザはMaxGaugeサーバに保存された稼働情報を元に過去のデータベースの状況を分析する機能です。
前回説明した「リアルタイムモニタ」は監視対象データベースの現在の状況分析を行うのに対して
パフォーマンスアナライザは過去の状況分析を行うことが出来ます。
パフォーマンスアナライザは主に
「データベースで発生したトラブルの調査」、「データベース稼働状況の定期的なチェック」などで利用することが出来ます。
データベースで発生したトラブルの調査
データベースで発生するトラブルで、MaxGaugeによる調査によって原因の特定が出来るケースが多い事象例は、以下となります。
- データベースが原因不明のスローダウン状態になった
- データベースが起因するアプリケーションの処理遅延
- データベースサーバのCPU使用率が突然高くなった
- 昨日まで処理が速かったSQL処理時間が突然遅くなった
- 特定の時間帯に「DB処理が遅くなった」などDB利用者からの報告
- 想定しない処理負荷の高いSQLが実行された
- 一時表領域の枯渇などなど。
データベースを運用していると例にあげたトラブルに遭遇することがあると思います。
MaxGaugeは監視対象データベースから多角的に詳細な稼働情報を取得していることから「トラブル発生当時にデータベースで何が起こっていたか?」を分析することが可能です。
データベース稼働状況の定期的なチェック
データベースの運用で重要な活動として「定期的な稼働状況のチェック」が必要と私たちは考えております。
定期的な稼働状況のチェックはデータベースの変化や傾向などを分析することで、「潜在的なボトルネック・障害ポイント」などのトラブルのタネを発見することが可能となります。
また発見したトラブルのタネに対処することでトラブルを未然に防ぐことが出来ます。
パフォーマンスアナライザには定期的な稼働状況のチェックに役立つ「レポート機能」や「分析比較機能」があります。
トラブルのタネを発見した場合に、詳細調査を行うデータと分析用のインターフェースを備えているため
トラブルを未然に防ぐ活動が可能となります。
パフォーマンスアナライザの機能紹介
パフォーマンスアナライザにはデータベースを分析する機能が多数あります。
いくつかの機能をピックアップして紹介します。
性能トレンド
パフォーマンスアナライザの中で利用する場面が多い機能で、過去のデータベースの状況を分析することが出来ます。
例えば、「10時10分10秒に実行されていたSQLが知りたい」など、秒単位で実行されたSQLを確認出来るのと当時のデータベースのシステム統計値や待機指標を時系列で確認することが出来ます。
【例】こんな時に使います
- 特定の時間でピンポイントに実行していたSQLやデータベースの状況を調べたい
- ○○の時間帯でデータベースサーバのCPU使用率が高かったが状況を調べたい
- ○○の時間帯でアプリケーションの処理遅延が発生した、データベースの状況を調べたいなどなど。
調査したい時間帯が決まっている場合は「性能トレンド」で分析することが最適です。
クリックすると性能トレンドの紹介動画が再生されます
上位N分析
上位N分析はSQL実行統計のデータを元にランキング集計する機能です。
例えば「SQL実行時間ランキング」や「ユーザ別SQL物理読取ブロック数ランキング」など
ランキング集計から対象となるSQLを探すことが出来ます。
【例】こんな時に使います
- ○日に実行されたSQLで一番時間が掛かっているSQLを知りたい
- ○日に実行されたSQLで一番物理I/Oが多いSQLを知りたい
- ○時から△時までにSQLを実行したユーザでSQLの総処理時間が長いユーザが知りたい
- 処理時間が遅いSQLをピックアップしてチューニング対象を検討したい
クリックすると上位N分析の紹介動画が再生されます
パワー比較
パワー比較はMaxGaugeが収集した稼働情報をいろいろな条件で比較する機能です。
例えば「トラブルのない時間帯」と「トラブルが発生した時間帯」とのデータを比較することで
『トラブル発生時に○○の値が上昇していた』など相対的に上昇しているシステム統計指標やSQLなどを分析することが出来ます。
【例】こんな時に使います
- データベースの稼働が今日と昨日で何が違うのか知りたい
- 夕方の時間帯のデータベースの稼働が先週、先々週と何が違うのか知りたい
- データベースで実行されたSQLが○日と△日で傾向が変わったのか知りたい
- データベースのパラメータが○日と△日で何が変わったか知りたい
パワー比較には7種類の比較が出来る機能があります。
パワー比較の機能を簡単に説明すると以下のようになります。
パワー比較機能 | 説明 |
---|---|
上位SQL比較 | 複数のSQLランキングを比較して各SQLのランキングの比較分析する機能です |
モジュール比較 | セッションのモジュール名を指定して2つの期間のSQL実行状況の比較分析する機能です |
プログラム比較 | セッションのプログラム名を指定して2つの期間のSQL実行状況の比較分析する機能です |
ピークタイム比較 | データベースのピークタイム時間を指定して複数の日のSQLの処理状況を比較分析する機能です |
トレンド比較 | 2つの特定期間を指定してデータベースの代表的な指標を比較分析する機能です |
イベント比較 | 複数の特定期間を指定して待機イベントの比較分析をする機能です |
パラメータ比較 | 特定の2つの日のデータベースのパラメータを比較分析する機能です |
クリックするとパワー比較の紹介動画が再生されます
分析レポート
分析レポートは4種類のレポートテンプレートからレポートを出力する機能です。
出力形式は「Microsoft Excel」と「HTML」の2つになります。
各テンプレートには出力するシステム統計指標や待機イベントを指定することが可能で、確認したい情報にあわせてレポートの内容を変更することが可能です。
テンプレート名 | 説明 |
---|---|
日次レポート | 指定した1日のレポートを出力します |
長期間レポート | 期間を指定してレポートを出力します |
ホットスポットレポート | CPU使用率、アクティブセッション数、論理読取ブロック数の3種類の閾値を超過した時間帯があると詳細情報をレポート出力します |
表領域レポート | 表領域の使用状況をレポート出力します |
クリックすると分析レポートの日次レポートを紹介する動画が再生されます。
その他機能
パフォーマンスアナライザには今回紹介した機能以外に沢山の分析機能があります。
紹介出来なかった機能はマニュアルに説明がありますのでご参照ください。
MaxGauge_for_Oracle_V5_User Manual_PA_JP.pdf(外部サイト)
最後に
今回はMaxGaugeの2大機能の2つ目「パフォーマンスアナライザ」の機能概要を紹介しました。
「性能トレンド」の紹介動画を観ていただくとわかると思いますが、詳細なデータを表示しても画面遷移が遅くない(?)です。
UIも工夫しておりますがレスポンスも考慮した設計なのでサクサク動きます。
MaxGaugeの基本的な説明については今回で終了となります。
次回からはMaxGaugeを使った分析方法など具体的な使い方について紹介してきます。
次回からの「MaxGaugeを使った分析方法など具体的な使い方について」
の記事もお楽しみに♪
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