はじめに

こんにちは。ひとりでできるもん運営チームです!
いつもひとりでできるもんをご愛読頂きありがとうございます。
先日のOracleライセンスのよくある質問集はご覧頂けましたでしょうか?

複雑でわかりづらいですよね。
我々も常に最新情報を調べながら、お客様にご案内しています。

さて、今回はOracle Database Enterprise Editionで使えるオプションについて紹介していきたいと思います。どんなオプションがあるの?どういった機能なの?というところを纏めていきます。

 

Enterprise Editionを購入されるお客様の殆どは、この「オプションを使用する為」であることが多いですね。
本内容は2021/10/7現在のもので、最新情報はオラクル社公式サイトを確認くださいませ。

 

 

 

 

オプションを使えるのはEnterprise Editionだけ?

Oracle Database Enterprise Editionでは、すべてのOracle Databaseオプションを購入できます。
Oracle Database Standard EditionにはOracle Real Application Clusters (Oracle RAC )が含まれています。

Oracle Database Standard Edition OneおよびOracle Express Editionではオプションを購入できません。
Personal Editionには、Oracle RAC を除くすべてのオプションが追加費用なしで含まれています。

どんなオプションがあるの?

オプションは以下の通りです。

Oracle Active Data Guard

Oracle Active Data Guardは、リソースを大量に消費する操作を1つ以上のスタンバイ・データベース(本番データベースの同期化されたコピー)にオフロードすることにより、本番データベースのサービスの品質(QoS)を向上します。
Oracle Active Data Guardを使用すると、レポートと本番データ間の時差を最低限に抑えて、フィジカル・スタンバイ・データベースからリアルタイム・レポートを作成できます。

従来のレプリケーションの方法と比べ、Active Data Guardは使用方法が簡単で、すべてのデータ型を透過的にサポートし、非常に高いパフォーマンスを実現します。

また、Oracle Active Data Guardを使用するとバックアップ操作をスタンバイ・データベースにオフロードでき、インテリジェント増分バックアップを使用して高速にバックアップできます。

このように、Oracle Active Data Guardは本番システムの対話型ユーザーやクリティカルなビジネス・タスクをこれらの長時間かかる操作の影響から分離できる、効果的な手段です。
さらに、Oracle Active Data Guardは本番サイトの計画的または計画外の停止時に、すばやくスタンバイ・データベースにフェイルオーバーすることにより、高可用性および障害時保護を提供します。

Active Data Guardオプションに含まれる機能は、次のとおりです。

  • リアルタイム問合せを使用したフィジカル・スタンバイ
  • フィジカル・スタンバイでの高速増分バックアップ
  • 自動ブロック修復

Oracle Data Guard構成では、プライマリ・データベースと、これらの機能を使用するすべてのスタンバイ・データベースにOracle Active Data Guardのライセンスが必要です。Oracle Data Guard構成に、Oracle Active Data Guard機能を使用しないその他のスタンバイ・データベースがある場合は、それらのスタンバイ・データベースにOracle Active Data Guardのライセンスは不要です。

注意: スタンバイ・データベースをZero Data Loss Recovery Appliance (ZDLRA)にバックアップし、フィジカル・スタンバイでの高速増分バックアップ機能を使用する顧客には、Oracle Active Data Guardのライセンスは不要です。前述以外の機能を使用する場合も、スタンバイ・データベースにOracle Active Data Guardのライセンスが必要です。

 

Oracle Advanced Compression

Oracle Advanced Compressionは包括的なデータ圧縮機能を提供し、あらゆる種類のデータ、バックアップ、およびネットワーク通信をアプリケーションから透過的に圧縮できます。

Advanced Compressionでは、OLTPワークロードを対象とした表圧縮が可能なため、記憶域の消費量が削減され、問合せのパフォーマンスが改善される一方で、書込みパフォーマンスのオーバーヘッドを最小限に抑えます。Advanced Compressionでは、SecureFilesの圧縮を使用して、非構造コンテンツもすべて圧縮できます。

重複除外機能により、重複するSecureFilesデータが自動的に削除されます。様々な環境の要件を満たすため、RMANには圧縮の高速化や圧縮率の向上の選択肢を含む、複数のバックアップ圧縮レベルが用意されています。RMAN DEFAULT COMPRESSオプションにはAdvanced Compressionが不要であることに注意してください。Advanced Compressionでは、データ・ポンプ・エクスポートを圧縮して、ディスク領域要件を削減できます。データ・ポンプのCOMPRESSION=METADATA_ONLYオプションにはAdvanced Compressionが不要で、これがデフォルトの動作であることに注意してください。さらに、Data GuardはREDOデータを圧縮できるため、ネットワーク・トラフィックが減少し、ギャップ解決が早まります。

Oracle Advanced Compressionオプションに含まれる機能は、次のとおりです。

  •  DataGuard ネットワークの圧縮
  • データ・ポンプ圧縮(COMPRESSION=METADATA_ONLYにはAdvanced Compressionオプションが不要)
  • 複数の RMAN 圧縮レベル(RMAN DEFAULT COMPRESSにはAdvanced Compressionオプションが不要)
  • OLTP表の圧縮
  • SecureFilesの圧縮および重複除外
  • フラッシュバック・データ・アーカイブ(Total Recall)Oracle Database 11g リリース2 (11.2.0.4)より前のリリース: フラッシュバック・データ・アーカイブを使用するには、Oracle Advanced Compressionオプションのライセンスが必要です。Oracle Database 11g リリース2 (11.2.0.4)以降: 履歴表の最適化を行わないフラッシュバック・データ・アーカイブは、すべてのエディションで使用できます。
  • フラッシュバック・データ・アーカイブ履歴表の最適化。Oracle Database 11g リリース2 (11.2.0.4)から使用可能。
  • Exadataフラッシュ・キャッシュ圧縮: この機能はExadataストレージ・サーバーでのみ有効にすることが可能で、Exadataストレージ・サーバーにアクセスするすべてのデータベース・プロセッサには、Oracle Advanced Compressionのライセンスが必要です。

Oracle Advanced Security

Oracle Advanced Securityは、アプリケーションに対して透過的なデータベース内での暗号化を可能にすることで、機密情報を保護し、違反通知に関する法律やクレジット・カード業界データ・セキュリティ基準(PCI-DSS)などの様々なプライバシーおよびコンプライアンス規制を遵守するのに役立ちます。

Oracle Advanced Securityに含まれる機能は、次のとおりです。

  • 列用の透過的データ暗号化(TDE)
  • 表領域用の透過的データ暗号化(TDE)
  • SecureFiles用の透過的データ暗号化(TDE)
  • データ・ポンプ・エクスポート・ファイルの暗号化
  •  RMAN バックアップの暗号化
  • アプリケーションへ戻される機密データのデータ・リダクション。Oracle Database 11g リリース2 (11.2.0.4)から使用可能。
    • 完全、部分的、正規表現およびランダム手法

ネットワーク暗号化(ネイティブ・ネットワークの暗号化、ネットワーク・データ整合性およびSSL/TLS)と厳密認証サービス(Kerberos、PKIおよびRADIUS)は、Oracle Advanced Securityの一部ではなくなり、Oracleデータベースのすべてのサポート対象リリースのライセンス供与されているすべてのエディションに含まれるようになりました。

Oracle Database Vault

Oracle Database Vaultでは、データおよびアプリケーションにアクセスできるユーザー、時間および場所を制御できます。
これにより、最も一般的なセキュリティ上の脅威である悪意のある内部ユーザーから業務内容を保護できます。
Oracle Database Vaultは、管理者間においても業務を独立させることで、厳格な遵守およびプライバシーの要件に準拠するための強力な予防制御手段ともなります。

  • 機密情報へのアクセスおよびリリースの制御について定めたサーベンス・オクスリーおよびその他の規定などの遵守要件に、よりスムーズに対応できるようになります。
  • スーパーユーザーなどの高度な権限を持つユーザーによるアクセスに対しても、アプリケーションおよびデータベースのデータへのアクセスを制御します。
  • 柔軟なビジネス・ルールにより複数要素の認可を適用します。
  • 36以上の個別のセキュリティ・レポートにより、誰がいつどこにアクセスしているかを表示します。

Oracle Database Vaultは、Oracle Database 10g以上に付随するオプションです。ただし、一部のプラットフォームについては、それ以前のリリース(Oracle9i Databaseリリース2 (9.2.0.8)を含む)でも提供されていました。Oracle9i DatabaseのオプションとしてのOracle Database Vaultに関する詳細は、Oracleサポート・サービスにお問い合せください。

Oracle Database Vaultオプションに含まれる機能は、次のとおりです。

  • 業務の独立
  • レルム
  • コマンド・ルール
  • 信頼パス

Oracle Label Security

Oracle Label Securityは、行ラベルに基づく高度で柔軟なセキュリティを提供しており、ファイングレイン・アクセス制御が可能です。
このオプションでは、機密情報を保護し、データ分類を行うために、政府、防衛および営利組織で使用されるラベリングの概念を利用しています。
このオプションには、ポリシー、ラベルおよびユーザー・ラベル認可を管理する強力なツールが含まれます。

デフォルトでは、Oracle Label Securityはすべてのポリシー管理にOracle Databaseを使用するように設定されています。
Oracle Internet Directory (OID)を使用したポリシーの集中管理に関心があるユーザーは、Oracle Identity and Access Management Suite、Oracle Internet Application Server Enterprise Edition、もしくはOracle Directory Servicesライセンスが必要です。

Oracle Label Securityオプションに含まれる機能は、次のとおりです。

  • ラベル・ベースのアクセス制御(BAC)
  • 複数レベルのセキュリティ(MLS)
  • Database Vault用のラベル・ファクタ(Confidential、Sensitive)
  • ユーザー・ラベル認可(Confidential、Sensitive: PII)
  • データ・ラベル(Sensitive: PII)

Oracle Machine Learning

Oracle Machine Learning (旧Oracle Advanced Analytics)は、データベースにおける予測分析、データ・マイニングとテキスト・マイニング、および統計の機能を提供します。

分析機能には、SQLとオープン・ソースのR言語という2つのインタフェースからアクセスできます。
Oracle Machine Learning for SQL (OML4SQL) (旧Oracle Data Mining)は、データベース内でのモデル作成およびモデル展開用に、ネイティブSQL関数として機能する強力なデータ・マイニング・アルゴリズムを搭載しています。

SQL Developerの拡張機能であるOracle Data Miner GUIを介してOML4SQLにアクセスすると、予測的な分析手法の構築、評価、共有および展開が可能です。Oracle Machine Learning for R (OML4R) (旧Oracle R Enterprise)は、オープン・ソースのRプログラミング言語をデータベースと緊密に統合し、Rの統計関数ライブラリでデータベースをさらに拡張します。

OML4RのR/SQL透過層、SQL統計エンジン、および組込みRモードを使用すれば、RスクリプトをSQLに変換し、Rの機能をSQLに落とし込んで大幅なパフォーマンス向上を実現する機会を探り、データベースでのRコードの本番実行を可能にすることができます。

さらに、RがSQL言語に統合されるため、SQLアプリケーションにOML4Rを組み込めるようになります。
これらの機能が連携し、データ・マイニング、テキスト・マイニング、予測分析、サマリー統計と記述統計、探索的データ分析とグラフィック、比較統計、相関、単変量統計と多変量統計、高度な数値計算などを可能にする広範囲な分析機能でデータベースを強化します。

Oracle Machine Learningは、次の2つの主要コンポーネントで構成されています。

  • OML4SQL
  • OML4R

OML4SQL

OML4SQLでは、企業データベースを調査し、新しいパターンおよび関連性を明らかにし、それらの情報をビジネス・アプリケーションに統合する、高度なビジネス・インテリジェンス・アプリケーションを構築できます。このコンポーネントにより、データ・マイニング機能がOracle Databaseに組み込まれ、分類、予測および対応付けが可能になります。モデル作成、スコアリングおよびメタデータ管理の操作はすべて、ODMのSQL APIおよびPL/SQL APIを使用してアクセスできます。OML4SQLには次の機能が含まれます。

  • アルゴリズムにアクセスするためのAPI
    • SQL APIおよびPL/SQL API—モデルの構築、モデルの適用、およびデータ変換
  • アルゴリズム・カテゴリおよびサポートされているアルゴリズム
    • 分類: Naive Bayes、ディシジョン・ツリー、サポート・ベクター・マシン、ロジスティック回帰分析
    • 回帰: 多変量線形回帰、サポート・ベクター・マシン
    • 異常検出: 1クラス・サポート・ベクター・マシン
    • 属性評価: 最小記述長
    • 相関ルール: アプリオリ
    • クラスタリング: K-Meansクラスタリング、Oクラスタリング
    • 特徴抽出: Non-Negative Matrix Factorization
    • 予測分析(PL/SQLパッケージ): 予測、説明、プロファイル

OML4R

OML4Rは、広く普及したR統計プログラミング言語とその環境をエンタープライズ・データやビッグ・データに対応させるものです。大量のデータを伴う問題を想定し設計されたOML4Rを使用すれば、ユーザーはデータベース内のデータに対してRコマンドを実行し、Rスクリプトを開発、再定義して、データベースの並列性とスケーラビリティを活用することができます。データ・アナリストは、SQLを学習しなくても、最新のRオープン・ソース・パッケージを実行し、分析アプリケーション用のRスクリプトを開発して操作可能にするまでの作業を1ステップで行うことができます。OML4Rには次の機能が含まれます。

  • 主要コンポーネント
    • OML4R R透過層: この透過層により、RユーザーはR言語の構文を使用してデータベース内のデータと直接やり取りできます。
    • OML4R統計エンジン: 統計関数およびプロシージャの集まり。
    • 組込みR: OREが複数のRサーバーを起動できる一方で、データベースではデータ・フローを管理し、Rのパラレル・プロセスをそれぞれ独立して実行できるようにします。
  • OML4Rの機能はすべて、OREパッケージを使用して呼び出されます。

OML4R (Oracle R Enterprise) ServerはOracle Linux 6以上での動作に制限されています。

Oracle On-Line Analytical Processing (OLAP)

Oracle DatabaseのOLAPオプションは、Oracle Database Enterprise Editionに組み込まれている全機能を備えたOLAPサーバーです。

Oracle OLAPキューブ・データ型では、優れた問合せパフォーマンス、豊富な分析、およびデータ・セットの高速増分更新が提供されるので、ビジネス・インテリジェンス・ツールおよびアプリケーションが改善されます。OLAPキューブは、キューブ編成のマテリアライズド・ビューおよびOLAPキューブ・ビューを介して、SQLベースのインテリジェンス・ツールによって容易に問合せを行うことができます。キューブ編成のマテリアライズド・ビューは、表ベースのマテリアライズド・ビューに代わるサマリー管理ソリューションを提供します。

表ベースのマテリアライズド・ビューと同様に、OLAPキューブは、マテリアライズド・ビューの自動SQLクエリー・リライト機能を使用してSQLベースのツールから透過的にアクセスできます。
SQLベースのツールは、OLAPキューブ・ビューからサマリー・データおよび豊富な分析コンテンツの両方に直接アクセスできます。
マルチディメンショナルOLAPツールでは、Oracle OLAPのマルチディメンショナルAPIをキューブで使用することにより、完全なディメンショナルOLAP機能を提供します。
単体のOLAPキューブは、これら各種のアプリケーションに対処できます。

Oracle OLAPオプションに含まれる機能は、次のとおりです。

  • OLAPキューブの定義、格納および問合せ
  • OLAP APIおよびメタデータ
  • OLAPキューブのマテリアライズド・ビュー
  • アナリティック・ワークスペース
  • OLAPキューブへのSQLアクセス

Oracle Partitioning

Oracle Partitioningは、基礎となる大規模データベースの表および索引に対して大幅な管理性、可用性およびパフォーマンス機能を追加することで、OLTP、データ・マート、データ・ウェアハウスおよびコンテンツ管理アプリケーションのデータ管理環境を拡張します。

Oracle Partitioningを使用すると、アプリケーションレベルの単一のデータ・ビューを保持しながら、大規模な表を個別管理の小さなピースとして格納できます。

Oracle Partitioningオプションに含まれる機能は、次のとおりです。

Oracle RAC One Node

Oracle RAC One Nodeは、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC )の1ノード・バージョンです。
Oracle RAC One Nodeでは、顧客のすべてのデータベース要件に対応できるように、単一のデプロイメント・モデルでの標準化が可能です。

Oracle RAC One Nodeは、コンピュータのハードウェアやソフトウェアに障害が発生した場合や、ソフトウェアの計画メンテナンス・イベントが発生した場合に、データベースの高可用性を発揮します。
障害の発生時に、クラスタ内の利用可能なサーバーでデータベース・インスタンスが再起動され、クライアント接続が新しいインスタンスに移動します。
複数のサーバーに拡大するために、Oracle RAC One Nodeをフル・バージョンのOracle RAC ( RAC のライセンスが必要)にオンラインでアップグレードできます。

Oracle RAC One Nodeに含まれる機能は、次のとおりです。

  • サーバーまたはインスタンスに障害が発生した場合の、クラスタ内の別のノードに対するデータベースのコールド・フェイルオーバー
  • 別のサーバーに対するデータベース・インスタンスのオンライン移行
  • データベース、Grid InfrastructureおよびOSホームのオンライン・ローリング・アップグレードのサポート
  • Oracle Real Application Clustersへのオンライン・アップグレード
  • ポリシー管理型サーバー・プール
  • サービスの品質管理

Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC )

Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC )は、クラスタリング・テクノロジを使用して複数のインターコネクト・コンピュータの処理能力を利用する、データベース・コンピューティング環境です。

Oracle RAC では、複数のサーバーで単一データベースのマウントが可能であり、すべてのアプリケーションに無制限のスケーラビリティと高可用性を提供します。
Oracle RAC は、コンピュータのハードウェアまたはソフトウェアに障害が発生した場合に、データベースの高可用性を発揮します。

クラスタ内のあるコンピュータに障害が発生した場合でも、クラスタ内の障害のないコンピュータにより引き続きデータベース・サービスが提供されます。
Oracle RAC によりスケーラブルなパフォーマンスが提供されます。データベース・スループットに対する要求の高まりに応じて、停止時間なしでデータベース・クラスタにコンピュータを追加できます。Oracle RAC では、管理しやすいようにシングル・システムの概念もサポートしています。

Oracle Real Application Clustersに含まれる機能は、次のとおりです。

  • Oracle RAC One Nodeのすべての機能
    • 「別のサーバーに対するデータベース・インスタンスのオンライン移行」は例外
  • Real Application Clustersによる複数のサーバーへのスケーリング
  • 接続ロード・バランシング
  • 高速接続フェイルオーバー
  • ホット・クラスタ・フェイルオーバー

Oracle Real Application Testing

Oracle Real Application Testingオプションは、ハードウェアやソフトウェアのアップグレード、構成の変更、プラットフォームの移行など、日常的な変更による不要な影響からデータベース・アプリケーションを保護する一連の機能から構成されます。

これらの機能により、実際に使用されるアプリケーションの包括的なテストが可能になり、システムの変更から発生する問題をテスト中に完全に識別および対処でき、本番システムでの変更時に発生する予期しない問題を最小限に抑えます。

Oracle Real Application Testingオプションに含まれる機能は、次のとおりです。

  • データベース・リプレイ
  • SQLパフォーマンス・アナライザ(SPA)

Oracle Real Application Testing機能は、データベース・サーバーのコマンドラインAPIを介してだけでなく、Enterprise Managerによってアクセスできます。どちらのインタフェースを使用する場合でも、Oracle Real Application Testingオプションのライセンスが必要です。

また、リプレイの期間比較レポートを使用する場合は、Oracle Diagnostics Packのライセンスが必要です。


コマンドラインAPI

データベース・リプレイ機能は、データベース・サーバーAPIおよびコマンドライン・インタフェースでもアクセスできます。

  • DBMS_WORKLOAD_CAPTUREパッケージは、Oracle Real Application Testingオプションのライセンスが必要です。
  • DBMS_WORKLOAD_REPLAYパッケージは、Oracle Real Application Testingオプションのライセンスが必要です。DBMS_WORKLOAD_REPLAY.COMPARE_PERIOD_REPORT()関数を使用する場合は、Oracle Diagnostics Packのライセンスも必要です。

SQLパフォーマンス・アナライザ機能は、データベース・サーバーAPIおよびコマンドライン・インタフェースでもアクセスできます。

  • DBMS_SQLPAパッケージは、Oracle Real Application Testingオプションのライセンスが必要です。

Oracle Real Application Testingのライセンスは、データベース・リプレイの取得システムおよびリプレイ・システムの両方で必要であり、これらのシステムでの合計CPU数に基づいてライセンス料が決まります。

Oracle Spatial and Graph

Oracle Spatial and Graphオプションには、空間データおよび空間分析と物理グラフ・アプリケーション、ネットワーク・グラフ・アプリケーションおよびソーシャル・グラフ・アプリケーション向けの高度な機能が含まれています。


空間機能

地理空間データ機能は、SQL言語および標準プログラミング言語でアクセス可能な2Dおよび3D位置データの格納、分析および索引付け、ならびに複合地理情報システム(GIS)アプリケーション、エンタープライズ・アプリケーションおよび位置ベース・サービス・アプリケーションをサポートする拡張機能を提供します。

この高度な空間機能には次のものが含まれます。

  • 選択した空間ファンクション(SDO_AGGR_UNION空間集計関数を含む)
  • 次のSDO_GEOMパッケージ・サブプログラム: SDO_GEOM.RELATESDO_GEOM.SDO_DIFFERENCESDO_GEOM.SDO_INTERSECTIONSDO_GEOM.SDO_UNIONSDO_GEOM.SDO_VOLUMEおよびSDO_GEOM.SDO_XOR
  • 空間Java APIのoracle.spatial.geometry (sdoapi.jar)およびoracle.spatial.util (sdoutil.jar)パッケージ以外のパッケージに含まれるクラス
  • 線形参照システム(LRS)サポート
  • GeoRasterの格納、索引付けおよび問合せ
  • ネットワーク・データ・モデル
  • トポロジ・データ・モデル
  • 空間分析およびマイニングのサブプログラム(SDO_SAMパッケージ)
  • 空間ルーティング・エンジン
  • ジオコーディング・エンジン
  • OpenLSを含む空間Webサービスのサポート(ジオコーディング、マッピング、ビジネス・ディレクトリ(Yellow Page)、およびドライビング・ディレクション(ルーティング)サービスのサポートを含む)、Web Feature Service (WFS)のサポート(SDO_WFS_PROCESSおよびSDO_WFS_LOCKパッケージ)、およびCatalog services for the Web (CSW)のサポート(SDO_CSW_PROCESSパッケージ)
  • 3-Dジオメトリ、等高線、不規則三角網(TIN)および点群の格納、索引付け、および問合せ
  • セマンティック・コンテンツの格納、索引付け、問合せ(RDF/OWLのサポート)、およびオントロジ管理

グラフ機能

グラフ・データベース機能には2つのグラフ・モデルが含まれています。

  • ネットワーク・データ・モデル(NDM)グラフ: 運輸、公益、通信などの業界で使用される物理ネットワークおよび論理ネットワークを表す、リンクノード・グラフのモデル化と分析を行います。
  • セマンティックRDFグラフ: ソーシャル・ネットワーク、リンク・データ、およびその他のセマンティック・アプリケーション用にトリプルとして表されたデータのモデル化と分析を行います。

ネットワーク・データ・モデル・グラフ機能には次のものがあります。

  • リンク表およびノード表のグラフとネットワークを表す記憶域モデル
  • メモリーで分析を実行するJava API
  • 最短経路、コスト範囲、最近傍、巡回セールスマン、スパニング・ツリーなどの多数のグラフ分析機能
  • リンクレベル属性とノードレベル属性によるグラフの明示的な記憶域および接続性
  • コストあり、またはコストなしの有向グラフおよび無向グラフのサポート

RDFセマンティック・グラフ機能には次のものがあります。

  • 圧縮されたパーティション表のトリプルとして表されるグラフ関係
  • 索引付け、問合せおよびオントロジ管理
  • RDFS、OWLおよびユーザー定義の推論(パラレル、バッチ、増分)
  • SPARQL 1.1およびSPARQLとSQLの混合問合せのサポート
  • Jena、Sesame、Joseki Web Servicesなどの拡張オープン・ソース・ツール

Oracle TimesTen Application-Tier Database Cache

Oracle TimesTen Application-Tier Database Cacheを使用すると、表のなかで、パフォーマンス・クリティカルなサブセットをOracleデータベースからアプリケーション層にキャッシュすることによって、アプリケーション・トランザクションの応答時間を改善できます。

各アプリケーションでは、標準SQLを使用してキャッシュ表の読取り/書込み操作を実行し、Oracleデータベースとの自動的な永続性、トランザクション一貫性およびデータ同期が提供されます。

Oracle TimesTen Application-Tier Database Cacheに含まれる機能は、次のとおりです。

  • PL/SQL、JDBC、ODBC、ttClasses、OCIおよびPro*C/C++インタフェースを使用したデータ・アクセス
  • 変更通知用のトランザクション・ログAPI (XLA)
  • マルチノード・キャッシュ・グリッド
  • Oracleデータベースとの自動データ同期
  • インメモリー・キャッシュ・データベース間のトランザクション・レプリケーション
  • 自動障害検出およびデータベース・フェイルオーバー
  • TimesTen Extension for Oracle SQL Developer
  • TimesTen Plug-in for Oracle Enterprise Manager

次回はオプションの一つであるOracle Management Packを紹介します。

かなり長くなってきましたので、今回はここまでにします。
たくさんのオプションがありますね。
いずれのライセンスも当社から購入できますので、お気軽に連絡くださいませ。

次回はオプションの一つであるOracle Management Packの紹介をしていきます!

投稿者プロフィール

DBひとりでできるもん運営チーム
DBひとりでできるもん運営チーム
「DBひとりでできるもん」運営チームです。
「親しみやすさと技術力」をテーマに、技術情報・サービス・インフラ系資格取得に役立つ情報、社員等の情報をお届けします。
70名弱の事業部員で鋭意、執筆中です。
少しでも当社を知って頂けるよう、愛情込めて頑張ります!
※facebook、X(旧twitter)、インスタグラムでは「DBひとりでできるもん」の更新情報を発信しています。