はじめに

みなさん、こんにちは。
Oracle Cloud Infrastructure 検証チームです。

今回は、
Oracle Base Database Service(BaseDB)Data Guardについて、
構成方法を検証してみましたので、検証した内容をご紹介したいと思います。

Data Guardとは

Data Guardは、Oracle DatabaseのEnterprise Editionで使用可能データベースのレプリケーション機能です。

レプリケーション元のプライマリDBの更新情報をリアルタイムで、
レプリケーション先のスタンバイDBへ転送および適用することで、データベースを同期できます。

Data Guardを構成すると、リアルタイムで複製されたデータベースを持つことができる為、
障害発生時はRPO/RTOを短くすることができたり、メンテナンス時は役割を切り替えることで、停止時間を短くすることもできます。

メリットがたくさんの機能ですね!

BaseDBのData Guard構成

今回の検証では、OCIコンソール上から操作を実施して、Data Guard構成のデータベースを作成していきます。
Data Guardを構成する為には、まずプライマリDBとなるデータベースが必要となる為、
事前にOracle Base Database Service(BaseDB)にて、Enterprise Editionのシングルデータベースを作成しておきます。

作成したシングルデータベースからData Guardを構成していきます。

  1. OCIコンソールのナビゲーション・メニューより、以下の順で画面を遷移していきます。
    [Oracle Database] – [Oracleベース・データベース・サービス] – [<プライマリDBのDBシステム名>] – [<データベース名>] – [Data Guardアソシエーション]
  2. [Data Guardの有効化]ボタンをクリックします。 
  3. スタンバイDBとなるDBシステムの情報を入力/選択し、[次]をクリックします。
    • 表示名:スタンバイDBのDBシステム名
    • リージョン:スタンバイDBを作成するリージョン
    • 可用性ドメイン:スタンバイDBを作成する可用性ドメイン
    • シェイプの構成:スタンバイDBシステムのシェイプ
    • ネットワーク情報の指定:スタンバイDBシステムのネットワーク情報(VCNやサブネットなど)
    • Data Guardアソシエーション詳細:Data Guardタイプと同期モード
      ※Data GuardタイプでActive Data Guardを選択するには、Enterprise Edition Extreme Performanceが必要になります。
      ※同期モードは、最大パフォーマンス(非同期)、最大可用性(同期)の2つから選択できます。 
  4. スタンバイDBのデータベース情報を入力/選択し、[Data Guardの有効化]をクリックします。
    • スタンバイDBのデータベース・パスワード:プライマリDBのパスワードと同じものを入力

     

  5. スタンバイDBが作成され、Data Guardが有効化されたことを確認します。 
  6. プライマリDBへSSH接続し、Data Guardコマンドライン・インタフェース(DGMGRL)を起動します。
    [oracle@db01 ~]$ dgmgrl /
    DGMGRL for Linux: Release 19.0.0.0.0 - Production on Fri Apr 4 11:06:02 2025
    Version 19.26.0.0.0
    
    Copyright (c) 1982, 2019, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
    
    Welcome to DGMGRL, type "help" for information.
    Connected to "cdborcl_vj4_nrt"
    Connected as SYSDG.
    DGMGRL>

     

  7. プライマリDBとスタンバイDBのステータスを確認してみます。
    ※ステータス確認には[show database <DB_UNIQUE_NAME>]コマンドを使用しています。
    DGMGRL> show database cdborcl_vj4_nrt
    
    Database - cdborcl_vj4_nrt
    
    Role: PRIMARY
    Intended State: TRANSPORT-ON
    Instance(s):
    cdborcl
    
    Database Status:
    SUCCESS
    
    DGMGRL> 
    DGMGRL> show database cdborcl_xm2_nrt
    
    Database - cdborcl_xm2_nrt
    
    Role: PHYSICAL STANDBY
    Intended State: APPLY-ON
    Transport Lag: 0 seconds (computed 1 second ago)
    Apply Lag: 0 seconds (computed 1 second ago)
    Average Apply Rate: 61.00 KByte/s
    Real Time Query: OFF
    Instance(s):
    cdborcl
    
    Database Status:
    SUCCESS
    
    DGMGRL>

    プライマリDBとスタンバイDBのDatabase Statusが[SUCCESS]となっています。
    問題なく、DataGuardを構成することができました。

    おわりに

    今回は、Oracle Base Database Service(BaseDB)でData Guard構成の検証してみましたが、如何だったでしょうか。
    OCIコンソールから簡単に構成することができました。

    次回は、今回構成したData Guardを使用して、スイッチオーバーやフェイルオーバーなどの検証結果をご紹介できればと思います。

    最後までご覧頂き、ありがとうございました。
    是非次回もご覧ください。

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