
目次
はじめに
みなさん、こんにちは。
Oracle Cloud Infrastructure 検証チームです。
今回は、
Oracle Cloud Infrastructure (以下OCI) GoldenGate の新機能ZeroETLミラー・パイプラインを使用して、簡単にAutonomous Databases 間のデータ・レプリケーションの設定とデータ・ロードの検証を実施しましたので、ご紹介したいと思います。
ホットな話題ですね!
今回の執筆者はOCI関連資格4冠を達成しました!に登場した事業部員です。
当社でトップクラスのOracleの技術力を持つプラチナホルダーです!

前提知識
OCI GoldenGate ZeroETL の概略
以下、「オラクルエンジニア通信 – 技術資料、マニュアル、セミナー」のブログ記事からの抜粋です。
OCI GoldenGate ZeroETL Mirror Pipeline: 提供開始
OCI GoldenGate ZeroETLとは?
ZeroETLは、従来のバッチベースのETL (抽出、変換、ロード)パイプラインの複雑さを解消する、データ統合の最新のアプローチです。ZeroETLでは、個別の抽出、変換およびロード・プロセスを実行するかわりに、手動変換ステップを必要とせずに、ソース・システムからターゲット・データベースにデータを即時にロードできます。
ブログ記事の冒頭に「OCI GoldenGateのZeroETLミラー・パイプラインを使用すると、Autonomous Databasesへのデータ移動を容易に自動化できます。」と書かれていますね。

検証環境
検証実施前の前提条件
検証実施前の前提条件として、今回ソース・データベースおよびターゲット・データベースとなるOCI上のAutonomous Databaseに対して、下記準備作業が事前に完了していることとします。
- OCI GoldenGateで使用する接続設定が作成済みであること
- ZeroETLミラー化のための事前に必要な各種設定が完了していること
- テスト・スキーマが作成されテスト・データがロード済みであること
- データベース・アクション(Autonomous Database用のデータベース管理および開発者ツールの一つであるブラウザベースのアプリケーション)にアクセス可能であること
検証手順の参考マニュアル
今回の検証環境の構築と検証手順の作成にあたっては、上記前提知識でご紹介したブログ記事の他、下記OCI GoldenGate 公式ドキュメントおよびYouTube @oraclegoldengateチャンネル内の関連情報からも画像の引用及び一部内容を参考にさせて頂いております。
サービス・ガイド
Oracle Cloud Infrastructure GoldenGateの使用
▼ビルド・パイプライン
YouTube @oraclegoldengate
OCI GoldenGate ZeroETL Mirror Pipelines
検証
検証内容のサマリー
今回の検証内容を実施した順に以下に記載しています。
それでは説明と準備が整いましたので検証していきましょう。

パイプラインの作成
OCI コンソールのホーム画面の左上のハンバーガー・メニューをクリックします。
OCI コンソール・メニューの[Oracle Database] から[GoldenGate]をクリックします。
[概要]から [データ・ファブリック][はじめに][ZeroETLミラー]セクションの[パイプラインの作成]をクリックします。
[名前]に任意の名前を入力し、ZeroETLミラー・パイプラインを作成する[コンパートメント]を選択し、[ソース接続]および[ターゲット接続]に作成済みのAutonomous Databasesに対する接続設定名と各接続の[コンパートメント]を選択します。
[拡張オプション]セクションは画面に初期表示された内容とします。入力後、[パイプラインの作成]をクリックします。
[状態]が [作成中]であることを確認します。
[状態]が [アクティブ]であることを確認します。
マッピング・ルールの追加
作成したパイプライン名をクリックします。
「マッピング・ルール」タブをクリックし、[タイプ]が[含める]行をチェックし、右横メニューをクリックし、[編集]をクリックします。
[マッピング・ルール]の編集にて、[タイプ]に[含める]を選択し、[ソース]および[ターゲット]に準備済みのテスト・スキーマ名を[<テスト・スキーマ名>.*]の入力形式で入力します。入力後、[更新]をクリックします。
[マッピング・ルール]のタブにて、[タイプ]に[含める]が選択されており、[ソース]および[ターゲット]に準備済みのテスト・スキーマ名が[<テスト・スキーマ名>.*]の入力形式で表示されていることを確認します。確認後、前のパイプライン画面に戻ります。
パイプラインの開始
作成したパイプラインの右横メニューをクリックし、[起動]をクリックします。
[起動]をクリックします。
[状態]が [更新中]であることを確認します。
[状態]が [アクティブ]であることを確認します。パイプライン名をクリックします。
「初期化」タブをクリックし、パイプライン・ステップのステータスが全て[完了済]であることを確認します。
「ランタイム」タブをクリックし、状態が[実行中]であることを確認します。
データ・ロードの検証
データベース・アクションを使用してソース・データベースとターゲット・データベースにアクセスします。テスト・データを確認し、ソース・データベースから1件テスト・データを登録します。
ソース・データベースで登録したテスト・データが、ターゲット・データベースに伝播されていることを確認します。
さいごに
OCI GoldenGate の新機能ZeroETLミラー・パイプラインを使用して、簡単にAutonomous Databases 間のデータ・レプリケーションの設定とデータ・ロードの検証をしてみましたが、いかがでしたでしょうか?
ZeroETLミラー・パイプラインを使用したユースケースとしては、Autonomous Transaction ProcessingからAutonomous Data Warehouseにデータをミラー化することが容易に実現可能となります。
今回の検証ではご紹介できませんでしたが、OCI GoldenGate ZeroETLミラー・パイプラインには「モニター」タブでメトリックを確認したり、「通知」タブを使用して通知を設定したり、「ログ」ページおよびOCIロギングを使用して警告またはエラー・メッセージを確認したりする機能もございます。
この機会にぜひOCI GoldenGate ZeroETLミラー・パイプラインをお試し下さい。
昨年9月のOracle CloudWorldにおいて制限使用で提供開始されたOCI GoldenGate ZeroETLミラー・パイプラインは、2025年5月時点で正式に提供開始されております。
その他、Oracle Cloudに関する技術解説記事はこちらからご覧下さいね。
Oracle Cloudに関するお問い合わせはこちらからお願いします!

投稿者プロフィール
