はじめに

こんにちは。ひとりでできるもん運営チームです!
いつもひとりでできるもんをご愛読頂きありがとうございます。

前回の「Oracle Database Enterprise Editionで使えるオプションについて_1/2」はご覧頂けましたでしょうか?
たくさんのオプションがありましたね。
今回はオプションの一つであるOracle Management Packに関して、紹介していきます。


Oracleライセンスに関してはこちらもご覧くださいね。

●Oracleライセンスよくある質問集(FAQ)
●Oracleライセンスよくある質問集(FAQ)_2  

 

本内容は2021/09/29現在のもので、最新情報はオラクル社公式サイトを確認くださいませ。
本記事の一番最後にデータベース・オプションおよび管理パックの使用状況の確認方法も記載しています。

 

 

 

 

Oracle Management Packってなぁに?

Oracle Management Packは、Enterprise Editionでのみ購入できるオプションです。

これらのパックに含まれる機能は、Oracle Enterprise Manager Database Control、Oracle Enterprise Manager Grid Control、デスクトップ・ウィジェットおよびOracle Databaseソフトウェアで提供されるAPIによってアクセスできます。
それぞれのパックに関して説明していきます。

 

Oracle Change Management Pack

Oracle Change Management Packにより、管理者は、データベース・スキーマの変更を評価、計画および実装できます。

Oracle Change Management Packを使用することで、管理者は、変更の調査と追跡、オブジェクトとスキーマの比較と同期化、スキーマ・オブジェクトの変更、変更による影響の評価、および以前加えられた変更のUNDO (必要な場合)が可能です。
Oracle Change Management Packにより、変更の管理が単純かつ効率的になり、エラーのリスクが最小限になるため、データ消失の可能性が低くなり、システムの停止時間が短縮されます。

Oracle Change Management Packに含まれる機能は、次のとおりです。

  • ディクショナリ・ベースライン
  • ディクショナリの比較
  • ディクショナリの同期化
  • スキーマ変更のリアルタイム・トラッキング
  • リバース・エンジニアリング・ディクショナリ・オブジェクト
  • ディクショナリ・オブジェクトのコピー
  • オブジェクト定義の更新
  • 影響の変更の評価
  • スキーマのクローニングおよび伝播

 

Oracle Configuration Management Pack

Configuration Management Pack for Oracle Databaseは、ソフトウェア構成、ソフトウェアおよびハードウェアのインベントリ追跡、パッチ適用、ポリシー管理およびコンプライアンスといった、時間とコストがかかりエラーが頻発するプロセスを自動化し、デプロイメント間の一貫性を確保します。

Configuration Management Pack for Oracle Databaseの機能には、Enterprise Managerのライセンス供与されたリンクから、またConfiguration Change ConsoleおよびApplication Configuration Consoleをインストールすることで、アクセスできます。
これら3つのすべてのコンポーネントによって、Configuration Management Pack for Oracle Databaseで提供される機能が構成されます。

Oracle Configuration Management Packに含まれる機能は、次のとおりです。

  • データベースおよびホストの構成管理
  • パッチ適用
  • ポリシーおよびセキュリティ管理
  • ポリシー・グループ
  • パッチ・レベルを含むデプロイメント/インストール
  • クライアント・システム・アナライザ
  • セキュリティ一覧
  • 構成変更のリアルタイム検出
  • アプリケーション構成管理

 

Oracle Data Masking and Subsetting Pack

Oracle Data Masking and Subsetting Packは、本番データを実際に即した仮の値に置き換えて、本番以外の環境用に本番に近いデータを作成する場合に役立ちます。

仮データの生成は、エクスポート時または別のステージング・サーバー上で実行できます。
サブセット化機能では、データの一部を削除または抽出することで、データベースをサブセット化できます。サブセット化は、マスキング機能とともにインラインで、オプションで使用できます。

Oracle Data Masking and Subsetting Packに含まれるコンポーネントおよび機能は、次のとおりです。

  • アプリケーション・データ・モデリング
  • データ・マスキング・フォーマット・ライブラリ
  • データ・マスキング定義
  • データ・サブセット定義
  • アプリケーション・データ・モデリング、データ・マスキングおよびサブセットのEnterprise Managerコマンドライン・インタフェース(CLI)の動詞
  • Oracle E-Business Suiteの選択バージョン用のアプリケーション・データ・モデリング・アクセラレータ
  • Oracle Fusion Applicationsの選択バージョン用のアプリケーション・データ・モデリング・アクセラレータ
  • Oracle Fusion Applicationsの選択バージョン用のデータ・マスキング・テンプレート
  • Oracle E-Business Suiteの選択バージョン用のデータ・マスキング・テンプレート

Oracle Data Masking and Subsetting Packに含まれる使用制限付きライセンスは、次のとおりです。

  • Database Gateway for APPC
  • Database Gateway for DRDA
  • Database Gateway for Informix
  • Database Gateway for SQLServer
  • Database Gateway for Sybase
  • Database Gateway for Teradata

 

Oracle Diagnostics Pack

Oracle Diagnostics Packは、自動パフォーマンス診断および高度なシステム監視機能を提供します。

Oracle Diagnostics Packに含まれる機能は、次のとおりです。

  • 自動ワークロード・リポジトリ
  • 自動データベース診断モニター(ADDM)
  • アクティブ・セッション履歴(ASH)
  • パフォーマンス監視(データベースおよびホスト)
  • イベント通知: 通知メソッド、ルールおよびスケジュール
  • イベント履歴およびメトリック履歴(データベースおよびホスト)
  • ブラックアウト
  • 動的メトリック・ベースライン
  • 監視テンプレート
  • メモリー・アクセス・ベースのパフォーマンス・モニタリング
  • ストリーム当たりのボトルネック検出およびコンポーネント当たりの上位待機イベント分析を実行するためのサポート機能
  • Real Application Testingのリプレイの期間比較レポートの実行

Oracle Provisioning and Patch Automation Pack

Oracle Provisioning and Patch Automation Packは、ソフトウェア、アプリケーション、およびデータベースと、基礎となるオペレーティング・システムのパッチのデプロイメントを自動化します。
クリティカルなデータ・センターの運用が容易かつ効率的でスケーラブルになり、運用上のリスクと所有コストが低減します。

オペレーティング・システムとデータベースを含むソフトウェア・スタック全体をプロビジョニングできる機能と、包括的なレポート・ツールを持つOracle Provisioning and Patch Automation Packは、システム管理全体において非常に重要な位置づけを占めます。

Oracle Provisioning and Patch Automation Packに含まれる機能は、次のとおりです。

  • Oracleデータベース製品およびオペレーティング・システムの自動パッチ適用
  • クリティカル・パッチ機能
  • ベアメタルOSプロビジョニング
  • シングル・インスタンスおよびRACプロビジョニング(Real Application Testingのコンテキストで起動される場合を含む)
  • シングル・クリックによるクラスタのスケールアップとスケールダウン
  • シングル・インスタンスのRACへの変換
  • 前述の操作のCLIドリブン・ランタイム
  • エンタープライズ・セキュリティ・アドバイザ
  • プロビジョニングおよびデプロイメント・レポート

 

Oracle Tuning Pack

Oracle Tuning Packを使用すると、データベース管理者は、SQLチューニングおよび記憶域の最適化を含む、Oracle環境の高度なパフォーマンス管理が可能になります。
Oracle Diagnostics Packは、Oracle Tuning Packの前提となる製品です。
したがって、Oracle Tuning Packを使用するには、Oracle Diagnostics Packも必要です。

Oracle Tuning Packに含まれる機能は、次のとおりです。

  • SQLアクセス・アドバイザ
  • SQLチューニング・アドバイザ
  • 自動SQLチューニング
  • SQL監視
  • オブジェクトの再編成

 

レガシー: Oracle Data Masking Pack for Oracle and non-Oracle Databases

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlでは、Oracle Data Masking Packは提供されなくなりました。
レガシーのOracle Data Masking Packを購入したお客様には、Oracle Data Masking and Subsetting Packの次のコンポーネントと機能を使用する権利があります。

  • アプリケーション・データ・モデリング
  • データ・マスキング・フォーマット
  • データ・マスキング定義
  • 「表ルール」および「ルール・パラメータ」タブを除くデータ・サブセット定義
  • アプリケーション・データ・モデリングおよびデータ・マスキングのEnterprise Managerコマンドライン・インタフェース(CLI)の動詞
  • Oracle E-Business Suiteの選択バージョン用のアプリケーション・データ・モデリング・アクセラレータ
  • Oracle Fusion Applicationsの選択バージョン用のアプリケーション・データ・モデリング・アクセラレータ
  • Oracle Fusion Applicationsの選択バージョン用のデータ・マスキング・テンプレート
  • Oracle E-Business Suiteの選択バージョン用のデータ・マスキング・テンプレート

Oracle Data Masking Pack for non-Oracle Databasesに含まれる使用制限付きライセンスは、次のとおりです。

  • Database Gateway for APPC
  • Database Gateway for DRDA
  • Database Gateway for Informix
  • Database Gateway for SQL Server
  • Database Gateway for Sybase

レガシー: Oracle Test Data Management Pack for Oracle and non-Oracle Databases

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlでは、Oracle Test Data Management Packは提供されなくなりました。Oracle Test Data Management Packを購入したお客様には、Oracle Data Masking and Subsetting Packの次のコンポーネントと機能を使用する権利があります。

  • アプリケーション・データ・モデリング
  • データ・サブセット定義
  • アプリケーション・データ・モデリングおよびデータ・サブセットのEnterprise Managerコマンドライン・インタフェース(CLI)の動詞
  • Oracle E-Business Suiteの選択バージョン用のアプリケーション・データ・モデリング・アクセラレータ
  • Oracle Fusion Applicationsの選択バージョン用のアプリケーション・データ・モデリング・アクセラレータ

Oracle Test Data Management Pack for non-Oracle Databasesに含まれる使用制限付きライセンスは、次のとおりです。

  • Database Gateway for APPC
  • Database Gateway for DRDA
  • Database Gateway for Informix
  • Database Gateway for SQL Server
  • Database Gateway for Sybase

データベース・オプションおよび管理パックの使用状況の確認

データベース・オプション、およびデータベースでの管理パックの使用状況を確認できる、options_packs_usage_statistics.sqlスクリプトが用意されています。
このスクリプトでは2つの異なるセクションがリストされます。

  • データベース・オプションおよび管理パックの使用状況
  • 各データベース・オプションおよび管理パックで使用される機能

これらのスクリプトは、次のようにしてMy Oracle Supportから取得できます。

  1. Webブラウザを使用して、My Oracle SupportのWebサイトを表示します。
    https://support.oracle.com
  2. My Oracle Supportにログインします。My Oracle Supportにユーザー登録していない場合は、登録をクリックし、登録の指示に従います。
  3. ドキュメントID 1317265.1を検索するか、次のURLからドキュメントに直接アクセスします。
    https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=1317265.1

各データベースでスクリプトを手動で実行することも、Oracle Enterprise Managerジョブ・システムを使用して、複数のデータベースで自動的にスクリプトを実行することも可能です。Oracle Enterprise Managerジョブ・システムの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。


注意:

このスクリプトから得られる情報は、お客様の組織で使用されていると識別された、ライセンス供与可能なデータベース・オプションおよびEnterprise Managementパックの概要を説明するものです。情報として使用することを目的としたものであり、ライセンス資格または要件を表すものではありません。ライセンス要件については、http://www.oracle.com/us/corporate/license-management-services/index.htmlでLicense Management Servicesの担当者までお問い合せください。

さいごに

いかがでしたでしょうか?
Oracle Management Packといってもたくさんの種類がありますね。
さらに不随して必要なライセンスや制限もある為、購入前にしっかり確認する必要があります。
Oracleライセンスに関してお問い合わせがありましたら、実績豊富な当社へお気軽に連絡くださいませ。

こちらも是非参考にしてくださいね。
●Oracleライセンスよくある質問集(FAQ)
●Oracleライセンスよくある質問集(FAQ)_2  
●Oracle Database Enterprise Editionで使えるオプションについて_1/2

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