前回のあらすじ
こんにちは!
前回はOCI上に21cのデータベースを作成しました。
みなさん、いかがでしたでしょうか?
今回は前回の作業の続きでデータベースの作成をしていきます。
宜しくお願い致します!
本執筆者が過去に記載したExadataシリーズの記事も是非見てくださいね♪
DB作成
インストールが終わったら、リスナー・DB作成を行います。
今回、リスナーはdbcaにて作成するので、netcaによる手順は割愛させて頂きます。
Tera Termにて、oracleユーザでdbcaを起動します。
$ /u01/app/oracle/product/21.3.0/dbhome_1/bin/dbca
[データベースの作成(C)]を選択し、[次へ(N) >]を押下します。
[拡張構成(V)]を選択し、[次へ(N) >]を押下します。
※標準構成にすることで必要最低限の情報でDB作成ができますが、今回は各種詳細を設定するため拡張構成を選択します。
[データベースタイプ(D):Oracle単一インスタンス・データベース]を選択して、
[カスタム・データベース]のテンプレートを選択し、[次へ(N) >]を押下します。
[グローバル・データベース名(G)/SID]にcdb情報を入力し、[一つ以上のPDBを含むコンテナ・データベースの作成(A)]に
チェックを入れ、PDB数およびPDB名を入力し、[次へ(N) >]を押下します。
※[空のコンテナ・データベースの作成(R)]を選択する事で、cdbのみを作成することも可能です。
[データベース記憶域属性に次を使用(F)]にチェックを入れ、[次へ(N) >]を押下します。
そのまま、[次へ(N) >]を押下します。
※要件に応じて[高速リカバリ領域の指定(F)]/[アーカイブ有効化(E)]にチェックを入れます。
[新規リスナーの作成(C)]にチェックを入れ、[リスナー名]/[リスナー・ポート(P) ]を入力し、 [次へ(N) >]を押下します。
※デフォルトのリスナー名/ポート名を入力しています。
要件に応じてデータベース・オプションを選択し、[次へ(N) >]を押下します。
※デフォルト状態で、以下が選択されています。
要件に応じてメモリ管理方式の選択およびサイズを指定し、[サイズ設定(S)]を押下します。
要件に応じてブロック・サイズおよびプロセス数を指定し、[文字セット(C)]を押下します。
要件に応じて文字セットを選択し、[接続モード(Q)]を押下します。
要件に応じて接続モードを選択し、[次へ(N) >]を押下します。
DBを管理ツールで監視する場合
[Enterprise Manager(EM) Database Expressの構成(C)]もしくは[Enterprise Manager(EM) Cloud Controlへの登録]にチェックを入れ、[次へ(N) >]を押下します。
[すべてのアカウントに同じ管理パスワードを使用(U)]を選択してパスワードを入力し、[次へ(N) >]を押下します。
※ユーザごとにパスワードを変える場合は、[別の管理パスワードを使用]を選択します。
[データベースの作成]にチェックを入れ、[次へ(N) >]を押下します。
サマリー画面を確認して問題なければ、[終了(F)]を押下し、DB作成を行います。
DB作成中にエラーが出ないことを確認します。
※画面の表示にもあるように、DBCAの設定状況($ORACLE_BASE/cfgtoollogs/dbca/<DB_NAME>/配下)
およびAlertログ($ORACLE_BASE/diag/rdbms/<DB_UNIQUE_NAME>/<DB_NAME>/trace/alert_<DB_NAME>.log)
をTera Term等で別途ウォッチしておきます。
DB作成が終了すると、以下の画面が表示されるので、[閉じる(C)]を押下して画面を終了します。
これで、DB作成は完了です。
作成完了までに1時間30分ほどかかりました。
Alertログをtailしていましたが、ORA-04031が頻繁に発生していました。
今回ノートPCのOracleVM上の仮想マシンで、ディスクはHDDでメモリも4GB程度の環境で検証をしていたためメモリ不足やディスク書込み等のパフォーマンスに影響があったことで、時間を要した可能性があります。
HWは、ある程度の余裕をもって用意しておくことをお勧めします。
DB作成においても、Oracleインストールと同様に19cの時と比べて、ほとんど違和感はありませんでした。
20c以降、Non-CDB構成がサポートされなくなっているため、[コンテナ・データベースとして作成]のチェックボックスがグレーアウトされており、強制的にコンテナ・データベースが作成されるということぐらいでしょうか。
データベース確認
データベースを作成したので、接続して確認します。
sqlplusを起動してDB接続するとcdbに接続されます。
[oracle@localhost ~]$ sqlplus / as sysdba SQL*Plus: Release 21.0.0.0.0 - Production on 木 8月 26 06:41:32 2021 Version 21.3.0.0.0 Copyright (c) 1982, 2021, Oracle. All rights reserved. Oracle Database 21c Enterprise Edition Release 21.0.0.0.0 - Production Version 21.3.0.0.0 に接続されました。 SQL> show con_name CON_NAME ------------------------------ CDB$ROOT SQL> SQL> show pdbs CON_ID CON_NAME OPEN MODE RESTRICTED ---------- ------------------------------ ---------- ---------- 2 PDB$SEED READ ONLY NO 3 ORCL21CPDB1 READ WRITE NO
バージョンを確認すると21.3でした。
SQL> select * from v$version ; BANNER -------------------------------------------------------------------------------- BANNER_FULL -------------------------------------------------------------------------------- BANNER_LEGACY -------------------------------------------------------------------------------- CON_ID ---------- Oracle Database 21c Enterprise Edition Release 21.0.0.0.0 - Production Oracle Database 21c Enterprise Edition Release 21.0.0.0.0 - Production Version 21.3.0.0.0 Oracle Database 21c Enterprise Edition Release 21.0.0.0.0 - Production 0 BANNER -------------------------------------------------------------------------------- BANNER_FULL -------------------------------------------------------------------------------- BANNER_LEGACY -------------------------------------------------------------------------------- CON_ID ----------
19c(19.3)ではできなかったのですが、21c(19cの途中のバージョン以降:19.10で確認済み)では
環境変数ORACLE_PDB_SIDを設定する事で
pdbに直接接続できるようになりましたので
pdbに対してDB操作を行うことが多い場合はこの設定を行うことで、cdb接続後pdbに接続し直したりsqlplus起動時にpdbのサービスを指定する手間が省けるため便利です。
[oracle@localhost ~]$ export ORACLE_PDB_SID=ORCL21CPDB1 [oracle@localhost ~]$ sqlplus / as sysdba SQL*Plus: Release 21.0.0.0.0 - Production on 木 8月 26 06:42:55 2021 Version 21.3.0.0.0 Copyright (c) 1982, 2021, Oracle. All rights reserved. Oracle Database 21c Enterprise Edition Release 21.0.0.0.0 - Production Version 21.3.0.0.0 に接続されました。 SQL> show con_name CON_NAME ------------------------------ ORCL21CPDB1
OPatchのバージョンも確認しましたが、12.2.0.1.26(12.2系?)でした。
[oracle@localhost ~]$ $ORACLE_HOME/OPatch/opatch lsinventory Oracle Interim Patch Installerバージョン12.2.0.1.26 Copyright (c) 2021, Oracle Corporation. All rights reserved。 Oracleホーム : /u01/app/oracle/product/21.3.0/dbhome_1 中央インベントリ : /u01/app/oraInventory 元 : /u01/app/oracle/product/21.3.0/dbhome_1/oraInst.loc OPatchのバージョン : 12.2.0.1.26 OUIのバージョン : 12.2.0.9.0 ログ・ファイルの場所 : /u01/app/oracle/product/21.3.0/dbhome_1/cfgtoollogs/opatch/opatch2021-08-26_08-08-24午前_1.log
DB作成時にEM Database Expressを構成したので、アクセスしてみます。
デフォルトでポート番号:5500にて構成されているので、ブラウザを起動しURLにポートを指定します。
https://<HOSTNAME>:5500/em
SQL> show con_name CON_NAME ------------------------------ CDB$ROOT SQL> SQL> select dbms_xdb_config.getHttpsPort() from dual; DBMS_XDB_CONFIG.GETHTTPSPORT() ------------------------------ 5500
systemユーザ/パスワード、コンテナ名:CDB$ROOTを指定してログインします。
以前のバージョンと同様、ログインするとパフォーマンス画面が表示されます。
[Storage]タブを押下すると、表領域情報が表示されます。
19cと同様の構成から変わっていないように見えました。
まとめ
今回は、オンプレミス版の21cがリリースされた直後ということもあり、シングルDBのインストールおよびDB作成のみを試してみましたが、19cの時のOUIとインタフェースがほとんど同じでした。
RAC についてもソフトウェアやインストールマニュアルが提供されていますが、こちらについては未確認のため21cからの変更点がないか確認していきたいと思います。
当社にはデータベースに関わるエンジニアが多数在籍しておりますので、何かご不明なことや
ご興味を持たれたことがございましたら、お気軽に当社までお問い合わせ下さい🍀
お問い合わせはこちら📩