目次
はじめに
みなさん、こんにちは。
Oracle Cloud Infrastructure 検証チームです。
今回は
Oracle WebLogic Server for OCIの検証(WebLogicドメイン作成)を行いたいと思います。
OCI検証チームの記事が続々登場してきますね!
宜しくお願いします!
Oracle WebLogic Server for OCIとは?
Oracle WebLogic Server(以下WebLogic)とはOracle社が提供しているエンタープライズ/スケーラビリティを備えた、Java EE / Jakarta EE のWebアプリケーションサーバです。
企業システム間で品質の高いサービスを実装するための機能を提供しています。
Oracle WebLogic Server for OCIは、このWebLogicをOCI上に短時間でプロビジョニングできるマーケットプレイスサービスです。
ドメイン作成前の準備
では、事前準備を行いたいと思います。
ドメイン作成前にざっくり以下のステップが必要になります。
①コンパートメントの作成
②動的グループ及び各種ポリシーの作成
③シークレット及びシークレット暗号化用の暗号化キーの作成
④SSHキーの作成
※詳細な手順につきましては最新のOCIドキュメントをご参照ください。
今回は「③シークレット及びシークレット暗号化用の暗号化キーの作成」に注目して、手順を確認していきます。
暗号化キーを作成(OCI Vault)
まずは、シークレットを作成する際に必要となる暗号化キーを作成します。
暗号化キーを作成するには、Oracle Cloud Infrastructure Vaultを利用します。
「アイデンティティとセキュリティ」メニューから「ボールト」を選択します。
既にボールトが存在する場合はボールト名をクリックします。
今回はボールトから作成します。
コンパートメントとボールト名を入力し、「ボールトの作成」をクリックします。
続いて暗号化キーを作成します。
ボールト画面左の「リソース」から「マスター暗号化キー」を選択します。
コンパートメント、保護モード、キー名、キーシェイプを入力/選択し、「キーを作成」をクリックします。
シークレットを作成(OCI Vault)
続いてシークレットの作成です。
ボールト画面左の「リソース」から「シークレット」を選択します。
以下をそれぞれ入力/選択します。
・コンパートメント
・シークレット名
・暗号化キー(先ほど作成した暗号化キーを選択)
・シークレット・コンテンツ
シークレット・コンテンツには、シークレットに格納するパスワードを入力します。
ここで入力したパスワードが管理コンソールログイン時に必要になります。
「③シークレット及びシークレット暗号化用の暗号化キーの作成」は以上です。
残りの事前準備①、②、④の手順を実施し、準備は完了です。
なお、管理者権限を保有するユーザの場合は「②動的グループ及び各種ポリシーの作成」は省略可です。(スタック作成時に自動的に作成されるため)
ドメイン作成(スタック作成)
準備が出来ましたので、いよいよWebLogicドメインの作成です。
Oracle WebLogic Server for OCIでWebLogicドメインを作成する際は、リソース・マネージャというOCIサービスが利用されます。
リソース・マネージャは、OCIリソースのプロビジョニング処理を自動化できるOCIサービスです。
リソース・マネージャによりTerraformが実行され、WebLogicドメインがプロビジョニングされます。
また、Terraform構成をOCIリソースとして登録したものがスタックと呼ばれます。
つまり、Oracle WebLogic Server for OCIにおけるドメイン作成はスタックの作成を意味します。
では早速、スタックを作成していきます。
「マーケットプレイス」メニューから「すべてのアプリケーション」を選択します。
マーケットプレイスから「weblogic」と検索すると、WebLogic Serverスタックがいくつかヒットします。
今回は、「Oracle WebLogic Server Enterprise Edition UCM」を選択します。
インストールバージョンを選択し、「スタックの起動」をクリックします。
「①スタック情報」画面では、スタックの基本情報(名前や説明、コンパートメントなど)を入力します。
今回はデフォルトで入力されている名前のまま、「次へ」をクリックします。
続いて、「②変数の構成」画面では、WebLogic Serverの構成やOCIリソースの設定を入力します。
「Resource Name Prefix」にはWebLogicリソースに使用するPrefixを入力します。
※例えば、Prefixを「ociwls」とした場合、ドメイン名は「ociwls_domain」となり、管理サーバ名は「ociwls_adminserver」となります。
以降、「②変数の構成」ページが続きます。各項目を入力していきます。
「Validated Secret for WebLogic Server Admin Password」には、「事前準備③」で作成したシークレットを選択します。
シークレット作成時に入力した「シークレット・コンテンツ」がAdmin Userのパスワードになります。
続いてネットワーク構成です。
今回は、VCNは既存のものを利用し、サブネットは新規作成します。
コンパートメント内の既存VCNを選択し、新規作成するサブネットのCIDRを入力します。
以下の画面ではBastion(踏み台)ホストの構成を入力します。
今回はWebLogicドメインをプライベート・サブネットに作成するため、外部からの接続用にBastionインスタンスを構成します。
最後に各種オプションを選択します。
今回は事前に動的グループとポリシーの作成を行っていないため、「OCI Policies」にチェックを入れます。
内容を確認し、問題ない場合は「適用の実行」にチェックを入れ、「作成」をクリックします。
※「作成」をクリック後、プロビジョニングが開始されます。
管理コンソール接続
では早速接続してみたいと思います。
踏み台サーバへブラウザ接続できる準備を整え、管理コンソールのURLへ接続します。
無事接続できました!
Admin Userのユーザ名とパスワード(シークレット・コンテンツ)を入力し、ログインします。
おわりに
いかがでしょうか?
Oracle WebLogic Server for OCIを利用することで、簡単にWebLogicドメインのプロビジョニングができました。
商用利用は勿論のこと、急ぎでWebLogicの検証ができる環境が欲しい、という場合にも利用できそうですね。
今回はWebLogicドメインの作成のみ実施しましたが、次回はOracle WebLogic Server for OCIの機能検証等を行いたいと思います。
是非次回もご覧ください!
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