はじめに
こんにちは、DBひとりでできるもん運用チームです。
日々お問い合わせを頂きありがとうございます。
今回はHA構成におけるOracleライセンスのカウントの考え方についてご紹介します。
HA構成の場合、待機機のライセンスは必要なの?不要なの??と疑問に思うお客様もいらっしゃるかと思いますが
本記事が疑問解決のお役に立てれば幸いです。
Oracleライセンスに関するまとめ記事はこちら。
本記事のHA構成のライセンス以外にも知りたい内容が見つかるかもしれません。
HA構成とは?
HAとは高可用性(High Availability)のことで、例えば本番機に障害等が発生しても
待機機に切り替えることで業務を継続できるようにするのがHA構成です。
RACはActive-Active構成であるのに対しHAはActive-Standby構成となるのが特徴です。
高可用性といえばRACを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、19c以降はStandard Edition2ではRAC構成が使えなくなったので、代替としてHA構成を選ぶお客様もいらっしゃいます。こちらの記事も併せてご覧くださいませ。
HA構成におけるライセンスカウントの考え方
通常の運用時に待機機でOracle製品が起動するかどうかに関わらず、原則として
Oracleをインストールする、または稼働させる全物理サーバーがライセンス課金対象
となります。
Named User Plusライセンスの場合
本番機/待機機を1つのコンピュータとみなした上で、アクセスする全ユーザーをカウントします。
ただし、後述の例外に該当する場合は待機機1台分を除外します。
NUPの場合、最少ユーザー数(Standard Edition2:最小10、EnterpriseEdition:最小25)を下回る数でのライセンス購入は出来ません。
Processorライセンスの場合
本番機/待機機に搭載された総プロセッサ数をカウントします。
ただし、後述の例外に該当する場合は待機機(待機機が複数台ある場合はそのうち1台分のみ)のライセンスは不要となります。
例外
以下の条件をすべて満たす場合、待機機のライセンスは不要となります。
- クラスタ構成(クラスタウェアを利用した構成)であること
- 共有ディスクを利用した構成であること
- 待機サーバーでのOracle製品稼働日数が年間10日以内であること
オラクル社のHA構成におけるライセンスカウントについて(2024/4/26時点)より引用しています。
1つでも満たさない場合は本番機/待機機の両方にライセンスが必要となるので注意が必要です!
最後に
今回はHA構成におけるライセンスの考え方をご紹介しましたが、いかがでしたか。
HA構成の場合、通常は待機機は稼働しないためライセンスは不要では?と思われるお客様もいらっしゃるかもしれませんが
「Oracleをインストールする、または稼働させる全物理サーバーがライセンス課金対象」
こちらが大原則となります。
あとから「実はライセンスが必要だった!」という事態を避けるためにも構成検討時には十分ご注意ください。
仮想環境におけるライセンスや、クラウド環境でのライセンスの考慮点についてまとめられた記事もあります。是非こちらもご覧くださいね。
Oracle Databaseでお困りのことがあれば是非お気軽にお問い合わせください。
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