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新旧システム移行時、Oracleライセンスは2重に必要なの?
みなさんこんにちは。Oracleライセンスチームです。
Oracle Databaseの保守期限切れやインフラの老朽化で、システムを入れ替えなければならない時ってありますよね。
止められないシステムなら、今までのシステムを稼働させつつ、新しいシステムに移行させなければなりません。
その際、Oracleライセンスは2つ必要なのでしょうか?
今回は新旧システム移行時のoracleライセンスに関して詳しくご説明します。
過去のOracleライセンス関連記事はこちら。

Oracleの公式スタンス:並行稼働時のライセンス要件
結論からお話しますと、「旧システム+新システムの両方にライセンスが必要」というのがOracleの基本方針です。
Oracleライセンスの基本的な考え方
ライセンスってなに?
Oracle製品はソフトウェア自体を購入できるわけではなく、使用許諾(ライセンス)で提供されます。
つまり、顧客はみな「使用する権利」を購入できるだけ。
ソフトウェアそのものを所有するわけではありません。
ライセンスが必要なタイミングはいつ?
Oracleがインストールされた時点で必要となります。
インストールされたシステムがアクセスできる状態でもライセンスは必要です。
たとえ待機中で使用していない(稼働していない)システムだったとしても、ライセンスは必要になります。
そのため、システム移行中であっても使用していればライセンス対象となるわけです。
ですが、旧システムはいずれお役目を終えるので、並行稼働は一時的なもの。永久使用権をもつ通常ライセンスは必要なくなります。
これって、もったいないですよね!?
そこでご紹介するのが「Termライセンス(期間限定ライセンス)」です。
Termライセンスは永久使用権ライセンスよりもずっとお安く提供されているんです!
参考:Oracle Transactional Online Master Agreement
必要なくなるライセンス費用は、なるべく抑えたいですよね。
「期間限定ライセンス」ならリーズナブルな価格で使用可能です!

Oracle Termライセンス価格表(2025年度版)
さて、実際のTermライセンスの価格を見てみましょう。
Termライセンスの価格は、なんと 通常ライセンスの20% となります!
20%OFFではなく、定価の20%ですよ!? かなりリーズナブルに利用できますね。
ただし、Termライセンスは1年間の期間限定で利用可のライセンスですのでご注意ください。
エディション | ライセンス種別 | 製品価格 | 初年度サポート |
---|---|---|---|
Standard Edition 2 | Named User Plus (NUP) | 54,250 | 11,935 |
Processor | 2,712,500 | 596,750 | |
Term Standard Edition 2 |
Named User Plus (NUP) | 10,850 | 11,935 ※サポートは定価 |
Processor | 542,500 | 596,750 ※サポートは定価 | |
Enterprise Edition | Named User Plus (NUP) | 147,250 | 32,395 |
Processor | 7,362,500 | 1,619,750 | |
Term Enterprise Edition |
Named User Plus (NUP) | 29,450 | 32,395 ※サポートは定価 |
Processor | 1,472,500 | 1,619,750 ※サポートは定価 |
※価格はすべて税抜き価格です。
参考:Oracleテクノロジー製品 価格表 (Oracle Technology Localizable Global Price List)(PDF)
並行稼働時のTermライセンス活用ケース例
では、現行システムと新システムを並行稼働させたとき、ライセンスの種類や期間はどのようになるのか、具体的なケースを紹介しながらご説明しましょう。
ケース1:一時的にTermライセンスでカバーする
Standard Edition2が稼働している現行システムと同時に、新システムをTermライセンスで稼働させます。
1年以内にシステム移行が完了したあと、現行システムで使用していた永久使用権ライセンスを新システムで継続して利用します。
ケース2:既存の永久使用権ライセンスをアップグレードする
Standard Edition2が稼働している現行システムをEnterprise Editionにアップグレードさせたい場合は、新システムに始めからEnterprise Editionの永久使用権ライセンスを新規で購入したほうが、費用を抑えられる可能性があります
事前に見積もってみましょう。
NGケース1:テスト環境なのでライセンスなしで稼働させるケース
一時的に稼働させるだけだからとライセンス購入せずにOracleを使用するのは、ライセンス違反となります。
NGケース2:開発環境なのでTermライセンスで1年以上稼働させる
開発環境でワールドワイドなネットワークには公開していないからと、ライセンス購入せずにOracleを使用するのは、ライセンス違反となります。
勘違いしがちなので、ご注意ください。
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まとめ
いかがでしたか?今回は
- システム入れ替えの新旧システム並行稼働時にはライセンスがそれぞれに必要
- 一次的な並行稼働時はTermライセンス(期間限定ライセンス)が利用できる
というお話でした。
少しでもお役に立てたら幸いです。
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