仮想環境でOracleライセンスを利用する時、何を考慮したらいいの?

みなさんこんにちは!Oracleライセンスチームです。
前回の クラウド環境でOracleライセンスを利用する時、何を考慮したらいいの? はお目通し頂けましたでしょうか?

今回はその続編で
仮想環境でのOracleライセンスに関して説明していきます。
稼働するサーバーにライセンスが必要って、仮想環境だとどこまでが対象なの?等みなさまの気になる部分ではないでしょうか?

Oracleライセンスに関するまとめ記事はこちら
知りたい内容が見つかるかもしれません。

ライセンス定義のおさらい

新旧システム並行稼働時のOracleライセンスってどうなるの?システム更改に必要なOracleライセンス の記事で記載しましたが、Oracleライセンスの定義のおさらいです。

既に導入済のお客様は購入時にOMAの承認をされて、読まれているかもしれませんが
Oracle製品がインストールされる(又は稼働する)物理サーバーに搭載されている全ての物理プロセッサがライセンスカウントの対象となります。
※Oracle製品がインストールされる(又は稼働する)仮想マシン(VM)の数は、必要ライセンス数には関係ありません。

仮想環境では恐ろしいことになりそうですね。どうなるのでしょうか?

オラクル社公式QA「サーバー仮想化ソフトウェア( Oracle VM 、VMware、Hyper-Vなど)を使用した場合のライセンスカウントはどのようになりますか?」

オラクル社によると、VMware、Hyper-VなどはSoft Partitioningの分類となり、Oracle製品がインストールされる(又は稼働する)物理サーバーに搭載されている全ての物理プロセッサがライセンスカウントの対象となります。
※Oracle製品がインストールされる(又は稼働する)仮想マシン(VM)の数は、必要ライセンス数には関係ありません。

と、おさらいと同様のことが記載されています。

そもそも Soft Partitioning とは?

OS リソース・マネージャを使ってオペレーティング・システムを分割するものです。
オペレーティング・システムは、同じオペレーティング・システム内のアプリケーションにCPUリソースを割り当てる領域を作り、Oracleデータベースが稼働するCPUの数を制限します。

ただし、特定のサーバーまたはサーバーのクラスタに必要なソフトウェア・ライセンス数を決定、制限する手段として認められていません。

尚、PartitioningにはHard Partitioningもありますので詳細は下記をご覧ください。

引用元:Oracle Partitioning Policy(日本語参考訳)

そのSoft Partitioningに該当するから、結局、物理サーバー全体にライセンスが必要ということですね。

Soft Partitioning のOracleライセンスにおけるポイント

文字で書いていてもわかりづらいと思うので、影響のある内容をシンプルにまとめます。

  • Oracleライセンスは物理サーバーに対して許諾する
  • Oracle製品がインストールされる(又は稼働する)物理サーバーが全て対象になる
  • Oracleライセンスの種類やEditionは環境全体で統一する

すっきりしましたね!
実際にサンプルをみていきましょう♪

サンプル 4Core/2CPU x86サーバーにVMwareで4つの仮想マシンを構築し、うち一つの仮想マシンでEEを稼働した場合のProcessorライセンス

4Core/2CPU x86サーバーにVMwareで4つの仮想マシンを構築し、うち一つの仮想マシンでEEを稼働した場合のProcessorライセンスはどのようになるのでしょうか?

前述しました通り、Oracle製品が稼働する物理サーバーが対象となる為(この図でいうと全て)
必要ライセンスはEE Processor * 4です。

計算方法は以下の通りです。
4CoreのCPU * 2 = 8Coreのx86サーバー
8Core * Core係数0.5 = 4

1つの仮想マシンしか使っていなくても全てが対象となりましたね。。。
EEの場合、core係数が関係してくる為、詳しくはOracleライセンス特設サイトをご覧下さいね!

さいごに

今回はOracleライセンスの仮想環境での考え方に関してお伝えしました。
仮想環境ではライセンスが必要な範囲が広範囲に及ぶ為、費用が高くなる可能性があります。

そのあたりも考慮しながら導入を検討されると良いかもしれませんね。
特にコストを抑えたい場合は、Oracle Cloudをお勧めしています。

Oracleライセンスに関して、何かありましたらお気軽に連絡くださいね。Oracleライセンスに関するまとめ記事はこちら

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