はじめに

みなさん、こんにちは。
Oracle Cloud Infrastructure検証チームです。

今回は、OCI機能のOS管理ハブについて、ご紹介したいと思います。

まずは機能のご紹介からしていきます。
よろしくお願いいたします!

今回の執筆者はコネクタ・ハブを利用してOCIのログイン通知を行うも執筆していますので、是非ご覧下さいね。

OS管理ハブとは?

OS管理ハブとは、コンソールを使用してOCI、プライベート・データ・センター、またはサポートされているサードパーティ・クラウド環境のインスタンスの更新とパッチを管理ができます。

似た機能が何かあった気がする・・・。と思った方もいるのではないでしょうか。
実はOS管理ハブに似た機能としてOS管理と呼ばれるサービスがあります。
OS管理が2025年4月23日に終了(EOL)となり、後継サービスとしてOS管理ハブが2023年6月27日に実装されております。

OS管理ハブには新機能としては下記が追加されております。

  • ライフサイクル・ステージを介したパッチ・デプロイメント
  • 拡張されたジョブ・スケジューリング
  • レポート機能

機能が無くなったわけではなくて安心ですね

検証前の前提条件

検証の実施前に前提条件として、下記作業が完了していることとします。
OCI チュートリアル 入門編 でも紹介されている内容で前提は比較的簡単なものとなります。

検証の実施

検証のサマリー

今回の検証内容で実施する順番は以下となります。全2回に分けて掲載予定です。

  1. ポリシーの作成
  2. ソフトウェア・ソースの作成
  3. プロファイルの作成
  4. インスタンスの登録
  5. OSパッケージの更新 (次回)

ポリシーの作成

OS管理ハブを利用するためのポリシーを作成します。OS管理ハブの概要から作成することも可能で今回はそちらからポリシーを作成していきます。

OCI コンソール・メニューの[監視および管理]から[OS管理ハブ]をクリックします。

ポリシーが設定されていない場合には赤枠の表示されますので、[OS管理ハブの有効化]をクリックします。

現在の設定状況が出ますので、そのまま[次へ]をクリックします。

必要なポリシー・グループの一覧が表示されますので、そのまま[設定]をクリックします。

ポップアップが出てくるため、もう一度[設定]をクリックします。

これでポリシーの設定は完了です。もちろん手動でポリシー設定をすることも可能です。

ソフトウェア・ソースの作成

ソフトウェア・ソースは、パッケージおよびモジュールの集合です。
ソフトウェア・ソースを使用して、OS管理ハブによって管理されるインスタンスで使用可能なコンテンツを制御します。
1からソフトウェア・ソースを作成することも可能で、パッケージの管理など柔軟に対応することができます。

今回の検証ではOSベンダーが提供しているソフトウェア・ソースを利用します。ルート・コンパートメントであれば、OSベンダーが提供しているソフトウェア・ソースをそのまま利用できます。
本検証ではルート・コンパートメント配下に検証用としてコンパートメントを作成しているため、カスタム・ソースを作成作成します。

OS管理ハブの画面から左側の[ソフトウェア・ソース]をクリックし、[アクション ▼][Create custom software source] をクリックします。
実装から1年しか経っていないのか、所々英語のままとなっております。

[Name]に任意の名前と[説明]に任意の説明を入力し、[次]をクリックします。
検証では以下を入力します。
Name:os-management
説明:OS管理ハブ検証用

補足
Automatically update content:ソフトウェア・ソースのパッケージを自動的にアップデートします。無効にするとその時のパッケージのバージョンで止まります。 ※デフォルト無効
Automatically resolve package and module dependencies:依存するパッケージとモジュールを自動的に解決します ※デフォルト有効


ベンダーのソフトウェア・ソースを選択をします。
検証ではOracle Linux 8をインスタンスを管理するため以下とします。
OSベンダー:Oracle
OSバージョン:Oracle Linux 8
アーキテクチャ:x86_64
Avaliable software sources(コンパートメント):<ルート・コンパートメント>
Avaliable software sources(Name):ol8_baseos_latest-x86_64

パッケージのフィルタでは、今回デフォルトとするため、そのまま[次]をクリックします。

作成前のサマリーが表示されますので、確認後に[送信]をクリックします。
作成したソフトウェア・ソースが表示されていれば作成完了となります。

プロファイルの作成

プロファイルとは、インスタンスによるサービスへの登録方法を一貫して定義するものです。
インスタンスは1つのプロファイルのみに登録できます。1つのプロファイルには複数のインスタンスを登録できますので、1つのプロファイルで複数のインスタンスを一括管理することができます。

OS管理ハブの画面から左側の[プロファイル]をクリックし、[作成]をクリックします。

[Name]に任意の名前と[説明]に任意の説明を入力します。(画像赤枠)
検証では以下を入力します。
Name:os-management-profile
説明:OS管理ハブ検証用

OCIのOracle Linux 8を利用するため以下を選択します。(画像青枠)
Profile instance type:Oracle Cloud Infrastructure
OSベンダー:Oracle
OSバージョン:Oracle Linux 8
アーキテクチャ:x86_64

ソフトウェア・ソースを選択します。(画像緑枠)
タイプ:Software source
Software source compartment:<ソフトウェア・ソースを作成したコンパートメント>
Name:<作成したソフトウェア・ソース名> ※検証では「os-management」を作成したのでそちらを選択しています。


作成したプロファイルが表示されていれば作成完了となります。

インスタンスの登録

最後にインスタンスをOS管理ハブで管理できるように登録します。

os-managementという名前のOracle Linux 8 インスタンスを事前に作成しています。

[Oracle Cloudエージェント]から以下のプラグインを有効化します。
プラグイン名:[OS Management Hub Agent] ※[管理エージェント]が無効になっている場合は有効化が必要となります。

[OS Management Hub Agent]のプラグイン有効化を押すと、プロファイルの設定のポップアップが表示されます。
作成したプロファイルを選択し、[設定]をクリックします。
数分待ち、[OS Management Hub Agent]と[管理エージェント]のステータスが 実行中 となっていれば、インスタンスがOS管理ハブに登録ができている状態です。

実際に登録できているか確認してみます。
OS管理ハブの画面から左側の[インスタンス]をクリックすると、os-managementのインスタンスが表示されていることが確認できます。

インスタンス名をクリックしてみると、現在のインスタンスとソフトウェア・ソースのパッケージの差異によって62件更新できることが確認できます。

さいごに

いかがでしたでしょうか?
今回は OS管理ハブの基本設定(ポリシーの作成、ソフトウェア・ソースの作成、プロファイルの作成) インスタンスの登録 実施しました。
次回は実際にOSパッケージの更新を実施したいと思います。

是非次回もご覧ください!!

投稿者プロフィール

技術チーム
技術チーム
DBひとりでできるもんを盛り上げるべく、技術チームが立ち上がり早6年。ひとりでできるもんと言いつつ、技術者が読んでプッとなるような、極めてピンポイントでマニアックな技術ネタを執筆しています!