AWS、Azure、GCP、OCIを比較してみた!※2023/05/30現在

こんにちは!マーケティングチームです。
日々、お客様とやりとりしながらクラウドの導入を支援させて頂いていますが、よく聞かれる
クラウド各社さま(AWS、Azure、GCP、OCI)の比較をまとめてみました。

超有名で実績も多いAWS、Azure、GCP、後発だけど技術面、費用面に優れたOCIといったイメージでしょうか?

自分でもこういう資料があった方がいいなと思いつつ、特に費用やその中身に関してモヤモヤしていた部分を調べなおして視覚化し、少しでもみなさまのクラウド化への参考になればと思います。

モヤモヤしてクラウド状態になってしまっている部分を、すっきり解決しましょう!
以前、高額請求されたこともありましたね。

そもそもIaaS、PaaS、SaaSってなぁに?

IaaS、PaaS、SaaSはインターネット経由で提供されるコンピューティング環境を利用できるサービスです。

種類 サービス サービス例
IaaS   インフラ サーバ、ストレージ、ネットワーク、D/Cの物理的管理
PaaS インフラ+プラットフォーム データベースプラットフォーム
SaaS インフラ+プラットフォーム+アプリケーション機能 インターネット上で使えるインストール不要のソフトウェア
例) Microsoft 365、クラウドサイン、zoom等

例えば、IaaSを利用する場合は、サーバー関連はクラウドベンダーが管理し、ソフトウェアやアプリケーションは利用者が管理します。

Oracle Cloudで提供されるサービスのうち、IaaSとPaaS部分をOracle Cloud Infrastructure(OCI)と言います。
当事業部はOCI専門部隊で、IaaSやPaaSのご依頼を多く頂いています。

Oracle Cloudの特徴

4社の比較と言いつつ、我々はOCI専門部隊でもありますし、恐らくこのビジネスブログを見て下さっているかたはOCIに興味をお持ちかと思いますのでご紹介します。

OCIAWS、Azure、GCPに比べると後発ですが

  • とにかく安く利用できる(後程、説明します)
  • 課金形態がシンプルでわかりやすい(しかも円建てで、為替変動リスクの心配なし)
  • 最新のクラウド技術を取り入れており、性能面、セキュリティ面で優れている
  • エンタープライズ向けの長年の実績から
     現在、Oracle Databaseを利用している企業さま
     基幹システムをオンプレからOCIに移行したい企業さま
     のクラウド移行先にぴったり!
  • Oracleライセンスの持ち込み( BYOL )も可能

後発だからこその良さがたくさんありますね!
Oracle Databaseは切っても切り離せない という企業さまはOCIを選ぶと間違いないです!

機能比較

企業さまが新システムを導入、移行する際にクラウドを選択枠にいれることは多くなってきています。
その際にどのクラウドを選べばよいのか迷いますよね。
ここでは、代表的な4社のクラウドサービスを比較していきます。

各社さまの詳細ページへのリンクも貼っていますので、是非ご覧下さいね!

コンピュートリソース

仮想マシン

クラウドを利用する上での基本的なサービスです。
特にAWSは歴史が長く、選ぶことのできる種類も豊富です。
EC2はみなさん聞いたことがありますかね?

AWS Azure GCP OCI
Amazon EC2 Azure Virtual Machines Compute Engine Virtual Machines
コンテナ

GCPのAnthosが有名なところでしょうか。
まだ新しい分野なので、これからが楽しみなところです。

AWS Azure GCP OCI
Amazon Elastic Container Service
Amazon Elastic Kubernetes Service
AWS Fargate
Azure Container Instance
Azure Kubernetes Service
Kubernetes Engine Container Engine for Kubernetes

ストレージ

ブロックストレージ

パフォーマンスや拡張性、可用性等が判断基準となる重要な部分です。
いずれのサービスもデータのバックアップを自動で行います。

AWS Azure GCP OCI
Amazon Elastic Block Storage Azure Disk Storage Compute Engine 永続ディスク Block Volumes
ファイルストレージ

AWSとGCPではNFS、AzureではSMBがプロトコルとして利用可能です。
仮想サーバとファイルストレージサービスを分離させることで、冗長化構成の場合にもクラウドサービス側の可用性で手軽に利用できます。

AWS Azure GCP OCI
Amazon Elastic File System Azure Files ZFS / Avere
Cloud Filestore
Block Volumes
オブジェクトストレージ

堅牢性とコスト、オンプレミスや外部サービスとの連携でよく比較されますが、どのクラウドサービスも同様の為、クラウドベンダー選定要素にはなりません。

AWS Azure GCP OCI
Amazon S3
Amazon Glacier
Azure Blob Storage
Azure Archive Storage
Cloud Storage Object Storage

データベースサービス

リレーショナルデータベース

最重要ポイントです。どのクラウドを使うかの一番の判断基準です。
Oracle Databaseを一番安く使えるのはOCIです。
また、ネットワークIOも他社と比べて優れています。

AWS Azure GCP OCI
Amazon RDS for Oracle
Amazon RDS for Postgres
Amazon RDS for MySQL
Amazon Aurora
Azure SQL Database
Azure Database for MySQL
Azure Database for PostgreSQL
Cloud SQL Database Cloud Service
NoSQL

オブジェクトストレージ同様、どのクラウドサービスも同様の為、クラウドベンダー選定要素にはなりません。

AWS Azure GCP OCI
Amazon DynamoDB Azure Cosmos DB Cloud Datastore
Cloud Bigtable
NoSQL
データウェアハウス

ビッグデータを中心としたDWH。
Google検索エンジンのあるGCPがおすすめです。

AWS Azure GCP OCI
Amazon Redshift Azure Synapse Analytics BigQuery Autonomous Data Warehouse

ネットワーク

仮想ネットワーク

それぞれのクラウドによってネットワークの設定や考え方が異なります。
技術者としても苦労するポイントかもしれません。
無難なところはAWSと言われています。

AWS Azure GCP OCI
Amazon VPC Virtual Network Virtual Network Virtual Cloud Network
ロードバランサー

オブジェクトストレージ同様、どのクラウドサービスも同様の為、クラウドベンダー選定要素にはなりません。

AWS Azure GCP OCI
Elastic Load Balancing Azure Load Balancer
Azure Application Gateway
Cloud Load Balancing Load Balancing
DNS

名前解決、ドメイン名と仮想サーバやクラウドマネージドなDNSを紐づけで、無難なところはAWSと言われています。

AWS Azure GCP OCI
Amazon Route53 Azure DNS Cloud DNS DNS
CDN

コンテンツ配信サービスです。

AWS Azure GCP OCI
Amazon CloudFront Azure CDN Cloud CDN

各クラウドベンダー、そこまで大きな差はないようですね。
●自社で色々クラウドを開発していきたい → AWS

●Office365を使っていて、連携していきたい → Azure
●ビッグデータを活用したい → GCP
●とにかくOracle Databaseを使いたい → OCI
というところでしょうか?
企業さまそれぞれの状況にあわせて、検討してみてくださいね。

それにしてもクラウドサービスを利用しようとすると、色んなものを利用するのですね、、、ややこしいです。請求書を見ても、いつもよくわかりません。
一般的な利用だと、コンピュート、ストレージ、ネットワーク、データベースで良さそうですね。

お待ちかね!費用比較

色々書いてきましたが、実際、気になるのが費用ではないでしょうか?私もそうです。
基本的にどのクラウドでもかかる費用は上記の通り
仮想マシンの利用時間にかかる費用です。
1時間当たりの費用が決まっており、予算を取りやすいです。

また、データ転送量、ストレージ利用料も加算されます。
こちらは目にみえないのでわかりづらいですよね。

それではサンプルで比較していきましょう。

前提条件

  • 1カ月利用
  • 1OCPU=2vCPU
  • 使用データベース MySQL (Oracleにしたかったですが、4社で似たような条件にしたため)
  • データ量 1,000GB
  • バックアップデータ 1,000GB
  • 特別割引等のサービスなし
  • 似たような条件にしていますが、各社の差あり
  • 各社の見積ツールを使用して作成
    AWS見積ツールAzure見積ツールGCP見積ツールOCI見積ツール

各クラウドベンダーの見積ツールを触るのも面白いですね!
よくわからないというかたは、まるっと当社に依頼ください!
当社ではどのクラウドも扱っていますが、特に安くて安全なOCIをお勧めしています。

比較

費用の比較を以下にまとめます。2023/05/30時点の概算でドル表記です。
結論は、圧倒的にOCIが安いです。ほぼ1/3の費用です。

例えばストレージが200GBまで無料であったり、ネットワークが10GBまで無料、またデータベースは他クラウドの1/4の費用であることがあげられます。

AWS Azure GCP OCI
コンピューティングエンジン Amazon EC2 Azure Virtual Machine Compute Engine Virtual Machines
マシンタイプ r5a.xlarge
4vCPU、メモリ32G
D4a v4
4vCPU、メモリ16GB     
n2d-standard-4
4vCPU、メモリ16GB
VM.Standard.E4.Flex
2OCPU *、RAM32G
ストレージサービス Object Storage Amazon S3 ブロック Blob Storage Cloud Storage
ネットワークサービス Amazon VPC Virtual Network Virtual Private Cloud Virtual Cloud Networks
使用データベース Amazon RDS for MySQL Azure Database for MySQL Cloud SQL for MySQL MySQL Database Service
インスタンスタイプ db.m5.large
2vCPU、メモリ8GB       
Gen5
2vCPU、メモリ10G       
db-n1-standard-2
2vCPU、メモリ7.5GB      
Standard – E3
1OCPU、メモリ8GB
費用(月、ドル) 722.32 778.76 760.27 237.55

詳細は割愛しますが、AWSは細かく色んなところで課金される為、サービス利用前にどの部分でどれくらい課金されるか理解しておいた方がよいかもしれません。

その点、OCIは課金形態がシンプルな為、費用は予測しやすいです。

まとめ

OCI推しの記事?になってしまいましたが、各クラウドで主なサービス自体は差がないようでした。
価格は圧倒的にOCIが安いです。

ただ、使いたい機能、各社さまの運用の条件、サポート等も考慮する必要がありますので、何を重視するかを決めてから、クラウド選定されると良いと思います。

ざっくりした相談からおうけして、OCIを構築、移行させて頂いた企業様も複数ございます。
少しでも興味をもたれましたら、お気軽にお問合せ下さいませ。

なかなか楽しい検証でした!
どのクラウドも良さがありますね。
ちなみに当事業部でもかなりOCIを使っています♪

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DBひとりでできるもん運営チーム
DBひとりでできるもん運営チーム
「DBひとりでできるもん」運営チームです。
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